峰不二子の生い立ちを推理する



星座

不二子は蠍座ではないか。
魅力的だがどこか陰性の雰囲気もあるし(特に旧ル)、やたらと裏切る。
そんなところから昔からそう考えていた。その時は単なるイメージだったのだが、蠍座の性質について読んでみて納得できる部分が非常に多くあった。

蠍座の支配星は冥王星。その星は深い性的な表現と激しいエネルギーを司る。
蠍座は最も性的魅力のある星座なのだそうだ。
色気の代名詞(?)不二子に相応しい星座だろう。
そして蠍座の人間には目的意識があり、思い通りに行動する。社会的性格でもあるが、非常に個人的な一面も持つという。

目的意識はいつも持っていそうだし、ルパン一家の中で普通の社会生活を一番ちゃんと送れそうなタイプである反面、誰にも窺い知れない顔がある不二子。これもまあ当たっているだろう。
何より不二子らしい性質だと思ったのは、蠍座は所有欲が強く、いったん手に入れたものはなかなか手放さないのだそうだ。「なかなか」どころか不二子なら「絶対」という感じだ(笑)。

そして「秘密主義で、邪魔されると容赦なく攻撃しますが、挑発されなくても攻撃することがあります」という一文もあった。
蠍座はかなりの闘争性もある星座だという。
確かに不二子は、自分からルパンのものを奪おうとしたり(新35)、進んで戦いを仕掛けていく性質があるように思える。
蠍座に当たる11月生まれの性格について表現する一言には「謎めいた誘惑者」(11日)とか「セクシーなカリスマ」(12日)など不二子を表現するときに使いたくなる言葉が書かれている。
どうもわたしには、不二子は蠍座が相応しいと思える。

水瓶座と推測したルパンとは相性が良くない蠍座。
別に相性占いで人間関係が決まるとは思っていないのだが、不二子とルパン、やっぱり異性としてだけ付き合うとすれば、それほど相性がいいとも思えない。恋人だった時期もあるが、それはすでに過去のものと化しているような発言もあるし(「カリ城」)。
敵であり、味方であり、永遠に惹かれつづけるけれども結ばれない二人。
もはや相性の問題でもないか(笑)。


血液型

血液型に関しては簡単だ。
原作に不二子の血液型はO型だとはっきり書いてある。(原3)
原作不二子に関しては、「新ルパン三世」になってからはともかく、どうも同一人物ではない節があるので、ルパンと一緒に財閥を乗っ取ったこの不二子がO型だからといって、アニメの不二子もそうだとは言い切れない。
だが、不二子はO型だろうと納得できる特徴がいくつかある。
いつまでたっても満足しない性質もあるので、現状脱出願望の強いA型の入ったO型。こう推測してみたい。

ルパンの項でも少し書いたが、O型は情緒的に非常に安定しており、現実の生活上の計算を忘れず、タフで割り切りがいいのが身上だ。
また力関係に敏感で、自分が弱者の立場だと感じるとき、特に女性の場合はとても甘え上手。
一方、自立し自分の力だけで生きていけるような、他人の庇護を必要としない能力を身に付けている場合は、途端に強くなり、逞しく世間を渡り歩いていく。

まさに不二子のことだろう。
あまり精神的に不安定になることもなさそうだし、「計算」といえば不二子(笑)というくらい計算高い。
あれだけいろいろなことがあっても、次々に目的に向かっていく不二子をタフと言わず誰をタフという、その位タフな女性だ。
普段は対等に男と渡り合い、一歩も譲らない不二子だが、自分が不利なときは有力者の方にあっという間についたりする。
力関係に敏感で、生き抜く計算に基づいた行動だとすれば、やはり不二子はO型らしいと言えるだろう。

そしてO型は金銭感覚に優れている。
O型の本質は決してケチではない。無駄を嫌うだけなのだ。そして自分の目的を達成するまではどんな窮乏にも耐える、この性質がケチに見られてしまうわけなのだが……
結局は「自分のために何が一番得となるか」をシビアに現実的に計算しているのだ。
株などに投資して成功する女性にはO型が多いという統計もあるらしい(未確認)。そういえば、不二子は映画のスポンサーになったり株に投資したりしてお金を運用して増やそうとしていたこともあった。(TVSP「1$マネーウォーズ」)
結局失敗していたけれど、次に現われるときはケロリとして、新たな目的に向かって行動を開始していることだろう。


年齢

不二子は五右エ門のことを「坊や」とよんでいる(旧5)ことから、五右エ門よりは年上だと思われる。
五右エ門も不二子と友好な状態の時は「不二子殿」と礼儀正しく呼びかけていることからもそう考えられる。(当初「不二子ちゃん」と呼んでいたのは、まあ本人が「がーるふれんど」だと思っていたからだろう)
だが、不二子はルパンや次元よりは年下だと考えてもいいように感じられる。
それほど具体的な根拠はないのだが、原作でルパンに催眠術をかけられた不二子が年齢を尋ねられ「18」と答えているシーンがまず思い浮かぶ。
原作不二子は、さっきも述べたが複数いるようなので、18歳だった不二子はこの場合関係ないのかもしれないが、やはり全体的に見てもルパンより年下として描かれていると考えられるのではないだろうか。

旧ルの時のルパンをわたしは24,5歳と推定している。
五右エ門がそれより4,5歳年下だと考えられるから、不二子はその中間、21歳か22歳……。
それにしても若い!そんな若さであの色気。まあ、色っぽい人は何歳からでも色っぽいし、年を取っても色っぽくならない女の人もいるので(←私。笑)、まあいいことにしよう。
その三年前、すでにプーンと組んで殺し屋をやっていたという経歴を考えると若すぎるかな、という気もするが。
10代の美少女が殺し屋。少女漫画的・絵的にはOKだが、どうもピンと来ない気もする。
わたしには殺し屋としてデビューする年頃の相場がわからないが、何歳以上という条件があるわけではないだろうし、プーンというかなり年上の男と組んでいたのだから、まあいいことにしよう。(←この台詞ばっか)

新ルの時、不二子は「結婚適齢期」(新18)と言われている。放送当時・1979年という時代を考えれば、24歳くらいがいわゆる適齢期だっただろう。
女の結婚はクリスマス・ケーキだとか言われていたようだし(^^;。
しかし、旧ルから5年経っている設定なので、26,7歳だと考えたい。旧ルの時10代じゃ殺し屋時代の不二子があまりにも若くなりすぎてしまうからだ。
新ルの間に不二子は三回誕生日を迎えているのだが(新18,81,144)、不二子の場合はプレゼントを貰う口実という可能性も高いのであまり本気にしなくてもいいかもしれない。

パースリではいよいよ30歳といったあたり。服装も若い「オネエチャン」的なものが多かった新ルの時に比べ、パースリではフレアスカートを穿いていたりと、ちょっと落ち着いた雰囲気を身に付けている。
だが、時々パースリでも不二子は「お嬢さん」と呼ばれたりしている。
老人からならまだしも、それほど年寄りとも思えない人物からもそう呼ばれている(III−32)ところを見ると、相当若く見えるのだろう。だが、同世代の五右エ門が「オジサマ」と呼ばれたのを踏まえて、やや自虐的に「オバサマ」と自称している(III−26)時もあるので、さすがに実年齢が「お嬢さん」という年齢ではないのだろう。


家族・生い立ち

不二子を考えるとき、一番難しいのがこれだ。
不二子に家族。何だか本当にピンと来ないのだ。
原作では兄がいたことになっている。(例によってアニメの不二子とイコールではないかもしれないが)
確かにきょうだいがいたとすれば「兄」かな、という気がする。結構優秀でカッコイイ兄だったに違いない(勝手に決めすぎ)。
身近にあまりにもいい男がいすぎると、かなり好みのタイプの条件がうるさくなりそうな気がする。
それにしても不二子に家族。似合わない……。

不二子のあの際限のない欲はどこから来るのだろう。
飽くなき欲望を叶えるため、策を練り動き回る。大金、高価な宝石、黄金、美術品……。
いくら盗んでも、いくらルパンから横取りしても、満足しない不二子。
単純な発想をするなら、不二子は幼い時、金がなくてかなり苦労したのではないかと思ってしまう。
確かに、金がなくて苦労した時期があったような節がなくもない。
不二子は、金持ち女・ティファニーの女支配人マギーに、「メイドに間違えられないかしら」などと言われ(新64)、異様に敵対心を燃やして豪華なもので身を飾り、しまいには小切手破産(?笑)している。
この燃え方、単なる女の見得の張り合い以上のもの……どことなく不二子のコンプレックスが感じられるような気がしないでもない。
不二子の方がいい女なのだから、そこまでムキにならなくてもと、こちらが思ってしまう怒りようだった。
今でこそゴージャス女の不二子だけれども、不遇な境遇だったこともあったのでは??とつい勘ぐってしまう。

だが、不二子は王子だの貴族だのものすごい大富豪だの、所謂ノーブルな男たちをたくさん魅了している。
あまりにも育ちが悪そうでは、いくら色気があったところで、こう次々にいいところの男は落とせないだろう。
ということは、それなりに上品さが身についているのだ。一朝一夕に身に付けた薄っぺらい上品さやリッチさだと、やはりどうしてもポロが出るだろうし、その手の目の肥えた男たちには通用しないのではないだろうか。
やはりきちんと何かしらの教育、礼儀作法、上品な趣味などは学んでいると思われる。
また、マスコミ関係、秘書などの仕事に潜り込むことが多い不二子。履歴書などは嘘だとしても、それなりの知識・教養・技術も身につけているのだろう。
バイク、ヘリ、各種銃器類もお手の物だし、各国で言葉に困っている様子もないし、出来ないことを探した方が早そうなくらいいろいろ特技のある不二子。
かなりの教育を受けたことだけは間違いなさそうだ。

そして不二子はルパンと出会う以前、どこかの組織に属して、プーンと組んで殺し屋をしていたのだ。
これらを組み合わせるとどういう過去が描けるのか??
考えてみたけれども、大したものは浮かんでこない。何しろどういう経緯で女が殺し屋になるものなのかが、わたし程度の想像力ではピンと来ないのだ。
不二子が実はどこかの国のスパイだったとしたら、幼い頃どこかから連れ去られて来て教育を施されたという説も成り立つだろうとは思うのだが……。
殺し屋養育のためにでもそんなことするところあるものなんだろうか?
プーンと組んでいた時の組織はどこかの「国家」の裏組織だったのだろうか?それともただのアウトロー集団なのだろうか?
プーンと不二子の、大昔の少女漫画的ラブラブシーンの回想を見ると、どうやら外国で殺し屋をしていたのは間違いないと思われるが。
不二子は、家族などとは一度も一緒に暮らしたことがなく、物心ついた時からずっと女殺し屋として高度な教育とさまざまな技術を身に付けさせられた、という想像は、ありきたりだが有力なような気もする。
「謎の女・峰不二子」には、あまり日常的な親子関係、兄弟関係が想像しにくいからだ。
もしくは、あまり恵まれない生い立ちをバネに、自分の力だけで手にいれられるものはすべて手にしようと努力を重ねてきたのだろうか??
やはり不二子を推理するのは難しい。

何はともあれ、不二子はあれだけ綺麗なのだから昔から相当もてたはずだ。男のせいでいい思いもしただろうが、嫌な思いだってかなりしていると考えられる。
時々思うのだが、「モテる」というのは、それほどいいことばかりではあるまい。
まったくモテないよりはいいかもしれないが、自分が必要としていない人から一方的に執拗に思いを寄せられるのは、やっかいで面倒くさく、疲れることである。
そして言い寄ってくる男がすべて純粋な愛情を持っているとは言い切れない。
内面に関係なく見た目の美しさだけに寄って来られたり、スケベ心だけで近づかれることもあっただろう。
男の露骨な下心に、今でこそそれを手玉にとって自分の有利な状況を作れるが、若い頃はうんざりさせられたこともあったに違いない。
若さと体力自慢の男からしつこく言い寄られ、「そういうのにウンザリしてんのよ!」という不二子(TVSP「ヘミング」)を見て、本当に不二子はウンザリしているんだろうとひどく納得した覚えがある。
不二子が男を徹底的に利用し、またほとんど本心を見せようとしないのも、育ってくる過程によるシビアな男性観があるような気がしてならない。


その他

不二子は「Dead or Alive」で日本人だと明言されているから、日本人と考えていいのだろうか。
まあ、デドアラの監督は原作者モンキー・パンチ先生だし、オフィシャルサイトでも「日本人」と記されているので、国籍は日本で正解なのだろう。
原作では、ルパンが「不二子の国がわかるところだったのに……」と残念がるシーンがあり、不二子はルパン同様国籍不明とされている話もあった。
が、先に述べたように原作旧での不二子は複数いたようなので、この場合も深く考えなくてもいいのだろう。

だが、純日本人じゃない可能性はあるような気がする。
不二子のプロポーション、ホント並じゃない。
身長は、今となっては170センチ代の日本人女性も結構いるから、167センチじゃすごく高いとも言えないくらいだが、あの胸!あの長い足!どこか日本人離れしている気がする。
さらに、不二子はよく金髪のかつらをつけ、カラーコンタクトをして変装している。(新8,9,12,44等)
それで外国人風になれるのだから、やっぱり多少日本人離れした顔をしているはずだ。
純日本人顔の人間が、金髪カツラ・カラコンつけたところで、ちょっと遊んでる女の子風になるだけで、決して外国人には変装できないだろう。
不二子には、遠くに西洋人の血が入ってるのではないか。
この想像、わたしが日本人体型・日本人顔だから、思いついたのかもしれない(笑)。まったく根拠はない思いつきなのであしからず。


(2001.4.17)

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