第141話 1980モスクワ黙示録


ダイヤのシャンデリア

ちょこちょこと小ネタで好きなポイントはあるものの、個人的にはそれほど強い思い入れがなく、記憶に残りにくい話のひとつ。
改めて観賞してみると、一番気になったのはナターシャの位置づけだった。
実はダンチョネと親子で、実は亡命希望者で、実は不二子と組んでいた…というキャラだったわけだが、私の趣味だけでモノを言うなら、スーケーベーの冷徹な女エージェントのままだった方が好みである。途中まで、いい感じだったのに残念。
この回ラストまで、ルパン一味・不二子&ダンチョネ・スーケーベーの三つ巴のダイヤ攻防戦だったら面白かったように思われる。


不二子から呼び出されたルパン。やって来たのは不二子の家らしい。
プールつきの豪華な邸宅!55話でも不二子は相当な豪邸に住んでいたが、やっぱり各地にこうした家を持っているようだ。
マモーみたいに不二子へ豪華な家の一つや二つプレゼントしてくれる人がきっとイロイロいるのだろう(自分の力でも入手できそうだし^^)

そのプールで、水着も着けずに泳ぐ不二子。ルパンじゃなくとも鼻の下を伸ばしたくなる(笑)
ルパンは偏光眼鏡(よく持ってたな〜)までつけて、裸で泳ぐ不二子の姿を追い、己の足元をおろそかにしてプールに落ちてしまうほど夢中になっていた。
その隙にプールから上がったらしき不二子は、その後シャワーを浴びながらルパンと次の仕事についての打ち合わせに入る。

すべてダイヤモンドで出来た巨大なシャンデリア。次のターゲットはそれだ。シャンデリアはクレムリン宮殿の中にあるものだった。
その存在は国家機密というほどのシロモノ。それについてこれほど情報を持っているとは、つくづく不二子の情報網はすごい。ルパンですら驚くほど。

総重量6トンもあるこのダイヤを、ルパンに盗んで欲しいと不二子は言う。
運搬の方は不二子が担当することになり、落ち合う場所はフィンランド国境のK地点と決まった。
シャワールームから出てきた不二子は、世界地図の模様のバスタオルだけを身にまとい、真っ赤なルージュを引いてルパンの前に腰を下ろす。
タオルの世界地図上のK地点を指そうと、不二子の胸元へデレデレしながら手を伸ばすルパンだが、不二子の肩に止まってるハトに突っつかれて阻止された。
このハト、作中ずっと不二子やルパンの傍にいて、作戦でもちゃんと役割を果たす賢い伝書鳩なのであった。

デレデレしっぱなしのルパンの様子を、車中のモニタで眺める次元と五右ェ門。ルパンがこっそり小型カメラでも持ち込んだのだろうか。
次元は「また色仕掛けで騙されやがって」と言っているが、ラストではまんまと不二子を出し抜くわけだし、こうして最初からカメラを持ち込んで相棒に監視させるなど、ルパンに油断はなかったのではないか。
これ見よがしのお色気攻勢にデレデレしてみせているのも、女好きの正直な反応という面もあるだろうけど(笑)、本心を隠した不二子とのやり取りを楽しんでいるようにも感じられる。

五右ェ門は特に異論も唱えず、モスクワはもう秋であろうかと呟き、モモヒキを持っていかなくては…などと言っている。
モモヒキ愛用者とはさすが古きよき時代を愛する日本男児(笑)
やっぱりモモヒキ履くなら、次元じゃなく五右ェ門が相応しいような気がする(「アルバトロス」、好きだけど^^)
この時期、モスクワはオリンピック開催間近。五右ェ門はそれを「七輪の祭典」などと、天然ボケをかますがそれもまあご愛嬌。
次元はやんわりと訂正し、煙草の煙でオリンピックマークを作ってみせる。

モスクワ五輪は実際には西側がボイコットしているので、1980年当時の記憶は一応ちゃんと残っている私だが、このオリンピックについては何一つ覚えてい ない。“こぐまのミーシャ”というオリンピックキャラも、「エロイカより愛をこめて」のエージェント名との印象しかないくらいだ。
が、作中では特に西側ボイコット云々という問題はないものとして描かれており、モスクワを訪れた銭形は大いに歓迎されている。


モスクワの警察長官の元を訪れた銭形、ルパンがこの地に潜入したということを素早くキャッチしていたのだった。
迎えた長官は笑っちゃうほどいい加減な男で、勤務時間中にデスクで平然と酒を飲み、銭形にも勧めている。当然、断るけれど。
れっきとした仕事で来ている銭形の話もろくに聞かず、ハナから「空出張」だと決め付け、コンパニオンをつけるからオリンピック見物をしていくといいと、ト ンチンカンな歓迎っぷり。58話でソ連警察は銭形に対して西側組織の力は借りないと突っぱねたが、その時とずいぶん対応が違う。オリンピック期間だから か?
呼ばれたコンパニオンは、銭形が思わず「オエッ」というルックスの持ち主(失礼だなぁ。笑)
その彼女に銭形は、11回もの熱烈なキスをされ、思わずぶっ倒れてしまうのだった。
以後彼女が出てこないところを見ると、銭形がコンパニオンは不要だときっぱり断ったのだろう。


一方ルパンは、銭形に変装してクレムリン宮殿に潜入していた。
多くの人が訪れるオリンピックに備え、宮殿は大規模な掃除中だった。
そんな中、例のシャンデリアを警備している女性(彼女の名前はラスト近くまで出てこないのだが、以後ナターシャ)に声をかける銭形ルパン。
ICPOだと名乗るものの、ナターシャは何も反応を見せない。
ややタジタジとなった(?)ルパンが、それでも銭形のフリを続けて「警備内容を見せて欲しい」と頼むと、ナターシャは即マシンガンを連射、ルパンの変装を手荒く引っ剥がす。最初から、バレていたようだ。
ルパンはあっさりと牢に放り込まれてしまうが、実はそれも計算のうちなのだった。

次元と五右ェ門はというと、モスクワのアジト(ですよね?)でのんびり過ごしていた。五右ェ門は刀の手入れをしながら、「モスクワは斬鉄剣にいいようだ」と呟く。
「この空気がか?」と次元が問えば、「いや、やがて来る災いにだ」と答える五右ェ門。
…カッコイイんだけど、ちょっと意味不明のような気がしなくもない。まあカッコ良ければそれでいいんだけど。
その言葉が終わると同時に、ナターシャ率いるスーケーベー(たぶんKGBのもじり)が乗り込んできて、次元と五右ェ門の二人を監視下に置くと宣言し、武器を渡すように迫る。

ここで好きなのは、次元が余裕綽々なところだ。
敢えてナターシャには答えず、五右ェ門に向けて「スーケーベーのオネエチャンが何か言ってるぞ」と話を振るのだ。
相変わらず酒瓶を放さず、平然とラッパ飲みを続けながら。イイわ〜v
五右ェ門は、これまた彼らしく「武士の魂だから」と斬鉄剣を渡すことを拒否する。
ナターシャが銃殺を命じるや、そのマシンガンを瞬時に切り刻んでみせる。
それでも、ナターシャは内心の驚きを表そうとせず、腰に下げた銃に持ち替えるのだが…
斬られていたのはマシンガンだけでなく、彼女の服もだったのだ。肌はおろか、下着にも一筋の傷もつけない見事な剣さばきに、度肝を抜かれたに違いない。下着だけは残したのは、武士の情けだ。
が、平静な態度を崩さぬまま、なおもナターシャは武器の引渡しを要求し、無駄な抵抗をすると射殺すると脅してくる。
高圧的な国家秘密警察の人間らしい態度で、なかなかカッコイイ。この路線で最後までいってくれたら、ナターシャもっと好きだったのに…(独り言)。

「スーケーベーという名前が気に入ったぜ。それとあんたの度胸もな」
次元はそう言って、銃を捨てた。五右ェ門も同様にする。
次元、やっぱり気の強い女性が好きらしい(笑)まあこの場合は茶化してた感もあるのかもしれないけれど、気の弱いタイプよりは、ダンゼンこういう女性の方が好きっぽい。


ダンチョネ

不二子は、ソ連の軍服を着込んで、ブスイギン首相に接近していた(すごいネーミング…)。
野球好きの首相、バッティングマシーンを使ってひとり野球を楽しんでいる。
こんなに面白いスポーツ、他人には教えたくないからという理由で、ソ連に野球を輸入しないんだとか。加えて、自分より高給取りが出てきちゃイヤだから、とも。はあそうですか。
このシーン、一見どうでもいいような感じがするけれども、後半でダイヤを郊外へ飛ばすためにバッティングマシーンが使用されるため、その伏線なのだと思われる。


獄中で、ルパンは退屈をもてあましていた。
ここに捕らわれるところまでは計画として明かされていたようだが、その後の指示が事前にはなかったらしい。
…ダイヤを盗む方法に関しては、完全にルパン任せだったようだが、どうもダンチョネと接触する辺りは、事情に詳しい不二子に委ねていたようだ。

ふと壁に寄りかかると、そこはどんでん返しになっており、隣の牢に転がり込むルパン。
そこで待ち受けていたのが、ダンチョネという男だ。肩にはあの伝書鳩がとまっている。
彼から、ルパンはダイヤのシャンデリアについて、いろいろと聞くことに。

あれはロマノフ王朝時代から伝わるもので、合計28万6789個のダイヤから成る。
目に見えない一本の糸で、すべてのダイヤが結ばれているのだという。
ダンチョネは、ダイヤを2、3個くすねようとしたのが発覚し、ここに入れられてしまった人物なのだが、泥棒ではなくれっきとした技術者だと主張する。シャンデリアのダイヤをつなぐ技術を持っているのは、彼ただ一人だという自負を持っている様子。
要するに、ダイヤのシャンデリアに堂々と近づける唯一の人物なのだ。
が、こうして国家機密をばらしたことがわかれば、貴重な技術を持つダンチョネといえど今度こそ死刑だから、ここから早く出してくれとルパンに頼むのだった。
まだ詳細な計画が出来ていなかった風だが、ルパンは慌てる様子もなく、悠然と構えていた。

午後になり、シャンデリアのメンテナンスのためダンチョネが再び宮殿に呼び出されることになった。
その前に、ルパンとダンチョネは服を交換し、互いに変装しあう。
ルパンはダンチョネになって、シャンデリアの元へと向かうのだった。
ダイヤを目の前にして、ますますこれを持ち帰らずにいられないとの気持ちが高まるルパン、そのダイヤがとてもよく転がることに目をつけた。
何かひらめいた模様!(ひらめくルパンってカッコイイ)

監視員に、作業時間の大幅なオーバーを責められるものの、ルパンはダンチョネでもないのに無事シャンデリアを見えない糸でつなぎ終えた。
もちろん、その後盗み出すために、外とつながっている釣り糸に結び付けるのも忘れない。
…やり方を教わっていたのだろうけど、たった二時間遅れで「ダンチョネただ一人にしか出来ない技術」であるはずのダイヤつなぎをやってみせる器用さ、地味ながら「さすが!」の一言だ。

牢の中に戻り、ダンチョネと再び合流する。
何やら手紙を書き終えると、それを鳩の足につけ「あとは任せたぜ、次元」の台詞とともに飛ばす。

次元の方はといえば、まだスーケーベーの監視下にあった。
この話の中で、私がツボにはまるのはことごとく次元のシーンで、この風呂のシーンも大好きである。
相変わらず酒をラッパ飲みし続けながら、次のように言う。
「垢抜けねぇ話だよ。女に監視されて風呂に入るとは。ま、お前さんに隠すものは何もないがな」
余裕の台詞、たまりません(笑)
銃を構えて次元を見据えているナターシャだが、バスタブに次元が入る過程もそうして見続けていたのだろうか。それともそこだけは男性スーケーベーが代わっ たのか。次元なら、ナターシャの前でもシレッとしたまま平気で脱ぎだしそうな気がする。と、本筋とはまるで無関係なポイントに激しく興味をかきたてられて しまう(邪道)。

そこでナターシャはようやく席をはずす。
「さすがに裸じゃ何も出来ないと思ったのか」と思わせるシーンだが、実はダンチョネ・不二子と通じていたことを考えると、この時わざと次元から目を離したのだろう。
ちょうどその時、次元の元にはあの伝書鳩がやって来て、ルパンからのメッセージを伝えた。

同じく銃を向けられつつ監視されている五右ェ門は、バスルームの近くのベランダ(というかナンといえばいいのか)で瞑想している。
そう見えて、実は次元からの合図を待っていたのだ。
ルパンからの連絡が届くと、次元はシャワーを出し五右ェ門への合図とした。
次の瞬間、五右ェ門はあっという間に見張りの男二人を倒し、外へ脱出する。
同じく次元も、ナターシャがいないのをいいことに、洋服・下着一式をもって、バスルームの窓から外へ飛び出した。
余談だが、この時の次元のパンツは、珍しくブリーフでなく、縦縞のトランクスだ。所謂「ルパンツ」と同型で、やや緑がかった細めのストライプ柄。次元にしては珍しいといえるかもしれない。

スーケーベーの元から逃げ出した次元と五右ェ門は、不二子と連絡を取る。
決行は、オリンピック開始の礼砲と決まった。


亡命

銭形は、ルパンの捕らわれた牢へと出向く。
自分以外の人間が捕まえたというのに、特に悔しがるでもなく、あっさり捕まったルパンを不審がるでもなく、この時の銭形はなぜかお気楽な感じだ。
銭形と同行していた首相は、ルパンを見て「サルに似ている」をしつこく連呼。剥製として博物館に勤めないか、とまで言ってルパンをコケにする。
…個人的に、銭形だけはルパンのことを「モンキー面の悪党」呼ばわりしても許せるが、ポッと出のゲストキャラがルパンを「猿、猿」言うと、非常に不快である。愛をこめた言い方ならまだしも、こんな風に侮蔑的だと腹立たしいにも程がある。
私にとって、ルパンはこの顔じゃなくては絶対にイヤ!というほど愛着があり、また非常に好みのど真ん中であり、旧ルオープニングで銭形に言われていたように「容姿端麗」だと信じているからである。
と、熱弁をふるってしまうくらい、私はルパンの顔が好きなのだ。
とはいえ、この回のルパンの顔は、正直いまひとつ。特に後半はあまり可愛くないな〜というのが個人的感想だ。

それはさておき。
ルパンが無事逮捕され、長官から各国プレスの前で(ソ連の寛容さを示すために)引き渡すと約束された銭形は、喜びのあまりウォッカを一気飲みする。
勤務中だと警察長官に対しては断ったのに…やはりルパンが逮捕されてしまえば、彼の仕事は終わったということなのだろうか。
乾杯でグラスを空けただけでは収まらず、銭形は二本のウォッカ瓶を持ってはダイナミックに口に注ぎ込む。イマドキ体育会の大学生でもしなそうなすごい暴飲。おかげで、すぐに昏倒してしまう。

それを見計らったかのようなタイミングで、首相の元に次元が現れる。
彼は「クレムリン宮殿大掃除工事主任のドブロクスキー」と名乗る。サイコーなネーミング(笑)
日本のテレビ局から、透明な雨どいの寄付があったと報告し、美観を損ねずに宮殿に取り付けられることから、首相もすぐに了承する。
こうして、ドブロクスキー次元は、ソ連の大掃除工事部隊を指揮して、あっという間に雨どいをつけるのだった。
(ホントの主任はどうしたんだろう?笑)

五右ェ門も作業員の扮装をし、工事のドサクサで二人はルパンとダンチョネの捕らわれている牢へと向かう。
壁をよじ登ってルパンの部屋までたどり着くと、五右ェ門は釣竿を手渡す。
次元はその壁に時限爆弾を仕掛け、いよいよあとは決行を待つばかりとなった。

それを終えると、次元と五右ェ門はなぜかナターシャが待ち受けるアジトへと戻る。
ドアを開けた瞬間、銃弾の雨が降り注ぎ、今度勝手に抜け出したら「射殺する」と申し渡されるのだが…
どうしてわざわざアジトへ戻る必要があったのだろう。オリンピック開会まで身を潜めている場所がなかったのだろうか??
楽に逃げ出せることがわかっているから、ナターシャ率いるスーケーベー程度には頓着しなかったのか?

その後ナターシャは、次元と五右ェ門の身柄をクレムリン宮殿のシャンデリアの間に移し、ルパンがダイヤに指一本でも触れたら殺す、とまたまた物騒な脅しをかけるわけだが、何となくこの二人の扱いがモタモタしている感じを受ける。
まあナターシャ個人としては、ルパン一味にはダイヤを無事盗んでもらわなくては困るわけだから、殺す気も獄中深くに二人を閉じ込める気もなかったのだろうけど。


いよいよオリンピックが開会され、合図の礼砲が鳴る。
同時に、ルパンの牢獄の壁が爆破された。
会場で開会式を見ていた銭形も、爆破音に不穏なものを感じるが、時すでに遅し。この回では殆どルパンとかかわることは出来ずに終わる。

そのルパン、壁の爆発でちょっとボロボロ気味。(なぜかダンチョネがルパンに抱きついている。爆発が怖かったのかな?^^)
「だ〜から次元てキライさ。火薬多すぎんだよあのバ〜カ」この呟きがめっぽうツボ。
激しい爆発にもめげず(笑)ルパンは釣竿の糸を巻き取り始める。釣り糸は当然、シャンデリアの見えない糸に結びついている。釣り糸を巻かれたことにより、ダイヤモンドが外へ引っ張り出される…
上手くいったと思いきや、ダンチョネがいよいよ本性を現し、ルパンを握りこぶしで殴り倒した。

宮殿では、シャンデリアのダイヤが窓の外へ移動していくことに驚き、スーケーベーらの目が一瞬次元と五右ェ門から逸れる。
その隙に、五右ェ門は斬鉄剣で彼らの武器を斬り裂き、次元とともに逃げ出した。
ダイヤモンドは雨どいのところで糸が切れ、そのまま雨どいを順調に転がり続ける。
宮殿に仕掛けられた装置で、集められたダイヤモンドは次々に空へ向けて打ち出された。一旦、例のバッティングマシンのところまで飛んできたそれらは、不二子によってさらに別の場所へと飛ばされるのだった。


ダンチョネの一撃から回復すると、ルパンは爆発の衝撃で気絶している鳩を拾い上げる。何となく優しげなルパンの様子がイイ^^
ちょうどそこへ駆けつけてきた次元と五右ェ門に、ルパンは「不二子とダンチョネにイッパイ食わされた」と報告する。
次元ももはや慣れっこで、「またか」といった感じの反応。
が、ルパンはやられっぱなしではいない。手元に残ったこの鳩が、ダンチョネの元に導いてくれるからと、余裕の構えだ。

ダンチョネが郊外で待っていると、そこにヘリで飛んできたのは不二子と、ナターシャ。
ダンチョネとナターシャは親子であり、この親子両方とも不二子と組んでいたのだ。
親子は亡命希望者であり、ダイヤモンドを持って西側で悠々自適の生活を送ろうとしていたわけだ。
不二子の立場からすると、情報提供者でのダンチョネ親子と組んだ方が、何かと都合が良かったのだろう。山分けの割合にしても、ルパンたちとだと4分の1だが、親子とだと3分の1に増える。
具体的に盗む方法は思いつかなかったから、ルパンの頭脳を利用させてもらおうとしたといったところか。
素直に7等分しないのが、やっぱり不二子だ(笑)

しかし、いくら待ってもたった3個しかダイヤモンドは飛んでこない。確かにこの地点に飛ぶように不二子はセットしたのだろうが…
そこへやって来たのが、伝書鳩とルパン(と五右ェ門)。
わざわざここへ姿を現し、不二子らにダイヤはもうお前たちの元にはひとつも飛んでこないぜ、と言うのが、ルパンらしい挑戦的で意地の悪い親切心のように思える(笑)
五右ェ門は、「鳩を見捨てた天罰だ」と言い捨てる。
そして二人は、ダイヤを拾ってる次元の元へと去っていった。
不二子たち三人には、それでも大粒のダイヤがひとつずつ残されたのだから、あのルパン様を騙したわりにはマシな処遇というべきだろう。

その3つを差し引いて、28万6786個のダイヤを次元は律儀に数えながら拾っていた。
しかも籠を背負って!
せめて籠を地面に置いて拾っていったらもう少し楽そうなのに。
案の定、あまりのダイヤの重さに次元はひっくり返ってしまう。28万個以上のダイヤを拾い終えるのは、相当先になりそうだ。
大変そうだけど、その価値は十二分にある贅沢な肉体労働、一度でいいからやってみたい(笑)
どうでもいいけど、次元のラスト一言が「ダメだこりゃ」なのは、ドリフネタなのだろうか。嗚呼懐かしのこの時代。


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