第11話 モナコGPに賭けろ


カジノにて

旧ル1話以来、久しぶりにレーサールパン姿が見られる、個人的に嬉しいお話。
きちんと旧ルでの「レースに目がないルパン」という設定が引き継がれている辺り、ファン心をくすぐってくれる。
また、カジノですっからかんになったルパンたち三人の、三者三様の下着姿が見られる。必見(笑)

物語は、ルパンがモナコGPに参加しようとしているところから始まる。
今回は、旧ル1話の時とは違い、誰かに招待されたわけでもなく、純粋にルパンの趣味としてレースに参加する予定だったようだ。
マシンもすごいらしいし(車に疎いので、この辺がよく分からなくて残念)、そこへルパンのテクニックが加われば、優勝も夢ではないようだ。
そんな仕事抜きのルパンについてきて、練習の様子を見守る次元と五右エ門の様子は何だか微笑ましい。

そうは言っても、ただルパンについてきたというわけでもなさそうで、特に次元はモナコへ来た目的に、大いに「カジノ」の存在もあったのではようにも見える。
練習後ルパンをカジノに誘ったりする。
後に幾度か次元のギャンブルシーンは出てくるし、ギャンブル友達の存在(ウェザー公)まであったくらいなので、相当ギャンブル好きだと見て間違いないだろう。
ルパンも、そして五右エ門までその誘いに乗る。
五右エ門の「コレでごさるか?」という身振りは、半丁賭博。次元に「わかってンのかね、この人」と呟かせている(笑)

もしかしたら五右エ門はこうした「カジノ」は初体験だったのだろうか。
すっかりスロットマシーンに夢中になっており、しかも全然上手くいっていなかった。
揃わない絵柄を見るたびに、うめいたり辛そうな顔をしたりするのが、無性に可愛い。実際五右エ門はそれほどポーカーフェイスでもないんだな、と思うのはこんな時である。どうでもいいことだが、カードに最も向いてないのは五右エ門なのかもしれない(笑)

そのカードをやっていたのはルパン。
最初は絶好調で勝ちに勝っていたが、そこへ不二子と、一人の男がやって来たことで雰囲気が変わってくる。
不二子が連れていたのは、ソクラテス・ネクサスという、モナコ暗黒街のボス。
そんな男に不二子はこれ見よがしに「あなた」と呼びかけ、仲の良さを殊更に見せつけ、ルパンをわざと挑発する。
ルパンはまんまとその手に乗り、嫉妬心を燃やして(笑)勝負に熱くなってしまう。
次元に熱くなるなと忠告されても、まるで効果なし。ルパンはネクサスの思うがままに賭け続け、そして負け続ける。
それもそのはず。
ネクサスは、カメラを仕掛けるパンの手の内をすべて知りつつ、ポーカーをしていたのだから。

最後の大勝負の時、ルパンは賭けるものが足りなくなり、自分の洋服と次元の洋服まで賭けることに。脱がされてしまった次元はつくづくトバッチリ(笑)。
それでもネクサスに掛け金が足りないと言われ、ついにはルパンはレース用の車まで持ち出してしまう。
クイーンの4カードならば、ルパンが勝てると思っても当然なのかもしれないが…しかしネクサスはキングの4カード。
ルパンは完全に負けてしまった。

3人は、カジノから下着に靴という大マヌケな格好で帰路につくハメになってしまった。
ちなみに、五右エ門はルパンの勝負に無理やり服を賭けさせられたわけではないので、スロットマシンで自滅したのだろう(笑)
さすがに斬鉄剣だけは手放さなかった五右エ門。辛うじてギリギリの理性は保ったと見える(半裸になってて理性も何もないかな?^^;)
ルパンが白と青のシマシマトランクス、次元は白のブリーフ、五右エ門は白のふんどしと、下着の好みも三者三様のようである。

超余談だが、ここ11話までの五右エ門の「ふんどし登場率」は異様に高い。この話の後半でもフンドシ姿が登場する。
1話で早々に披露し、続いて4話、6話、そしてこの11話である。次の12話でも直接的なふんどし姿こそないものの、赤フンが登場する。
11分の4話だからわりと高い確率ではないだろうか。初期新ルの見所の一つ?←邪道すぎ(笑)


八百長?

今回のモナコには、着替えを持ってきていなかったものか(笑)、ルパンたちはホテルで毛布に包まり、大負けしたことをぼやいていた。
そこへ、不二子がやって来る。
不二子の持ってきた「いい話」に、警戒心を顕にする次元。しかしそれをサラッと受け流す不二子が何となくカッコイイ。
不二子を通じてネクサスは、ルパンにレース車を返してもいいと言ってきた。勿論、親切で言っているはずもなく、自分が儲けるためなのであるが。

ネクサスは、モナコの金持ち連中とモナコGPで賭けをしており、そのレースで大穴を取るには、誰も注目していないルパンが勝つ必要があるのだという。
実際ルパンのテクニックとマシンなら、充分に優勝を狙えるというわけだ。
ネクサスはルパンに賭け、一儲けしようと企んでいるらしい。
そのために…ルパンを自分の自由に動かすために、わざとカジノでインチキをしてまでルパンから一旦車を巻き上げたのだ。

と、こういうことらしいのだが…どうも分からないことがある。
そもそも、八百長をしてまで賭け事で儲けたいのならば、一番オッズの低い、最も優勝されると目されている人と組み(この場合ラウダか?)、その人にわざと負けてもらうということをしそうなものじゃないのだろうか??自分はその人物以外に賭けておくことにして。

私自身、賭け事したこともないし、レースなどにも非常に疎いので、見当違いのことを言っていたら申し訳ないデス。
が、ルパンとこういう取引をする必要が、はたしてあったのかと考えると、首をひねりたくなる。
というのも、ネクサスが何もしなければ、ルパンはごく普通にレースに出場していただろうし、ルパン自身も優勝する気満々だったのだ。
また、マシンもテクニックも、人々に注目されていないだけで実際は充分優勝が狙える実力の持ち主だったわけで…。
だったら、ネクサスは敢えてルパンと関わらずに、勝手にこっそりとルパンに賭けていれば、平和に大穴を当てられたのではないのだろうか?
どうしてルパンのマシンを取り上げ、ルパンを怒らせてまで「絶対に勝て」と言わなくてはならなかったのか。
そもそも「勝て」と命じられて「ハイ」とばかりに勝てるようなら、それは八百長ではないのではないだろうか?
それともネクサスは、他のレーサーともグルだったりしたのだろうか。(←辻褄を合わせるなら、こう考えた方が良いのかもしれないが…。?)
個人的に、ちょっと不思議に思ってしまうポイントである。

と、まあこんなつまらないことは置いておくことにして(笑)
不二子からその話を持ちかけられた時、当然ルパンは拒否する。神聖なレースを…という言い方をする辺り、ルパンのレースへの思いが垣間見られて興味深い。
また、当たり前のことながら、他人に利用されることを嫌うルパンは、どうしてネクサスの懐を暖めるためにオレが勝たねばならないんだ、と突っぱねようとするのだが。
不二子は「では私たちの懐を暖めればいいじゃない」というようなことをサラリと言ってのける。

初めてこの話を見た時、てっきり不二子はネクサスとグルで、ルパンを利用するか陥れようとしていたのでは、と思っていた私は、不二子がルパン側に終始していたことがやけに嬉しかったりした(^^)
不二子は、ネクサスの味方をするようなフリをしつつ、ルパンたちと共同で、モナコの金持ち連中が賭けている莫大なお金を戴いてしまおうという魂胆なのであった。
ルパンは、ネクサスの話に乗ったように見せかけ、車を返してもらい、レースに参加することになった。


レース

それにしてもレーサールパンはカッコイイ!
後半、旧ル1話の時ほどではないけれども、走るルパンが堪能できる。
しかも、レース場内ではなく、モナコの街中を走る神経を使いそうなレースなのに(超素人考えです。根拠なし^^;)、ルパンは1位で走り続けながらも同時に次元たちへの指示も出しているのだ。
さすがルパン!←いつもコレ(笑)

今回殆ど出番ナシの銭形だが、さすがにルパンを知り尽くしているだけあって、モナコGPに現れると読み、見張っていた。
が、その後の行動が残念ながらあまりにも直情径行。走る車の前に飛び出すなんて、無謀すぎ!
案の定、ルパンに相手にされずすぐに逃げられてしまう。

一方次元たちは、ネクサスの手下が、莫大な掛け金をカジノの金庫へと運ぶ時を狙い、襲撃する。
現金輸送車の前に、次元たちはタンク車を走らせ、そこから油を出して燃やすという、何とも派手で荒っぽい手段に出るのである。
次元・五右エ門・不二子は消防士が着るような防炎服で全身を覆ってはいるものの、結構コワイ作戦だ。
その上五右エ門は、炎の中に飛び込んで、そこから現金の入ったトランクを引っ張り出すのだからスゴイものである。

3人が現金を奪い、逃げようとしたその時。不二子がネクサスの手下に顔を覆っていたマスク?をはぎ取られ、正体がバレてしまう。
連絡を受け、不二子に裏切られたと知ったネクサスは、早速不二子たちを国外へ出さぬよう、すべての道路を封鎖する。
大量の現金を持っていては、なかなか突破も難しいのか、次元はルパンに指示を求める。
最初「どーするって言ったって」と戸惑ったルパンだが(自分自身は動けないわけだし)、事故にあった車の様子を見て、作戦をひらめくのだった。
マシンを整備する人間の中に、次元と不二子が紛れ込み、ルパンがそこへ来次第タイヤ交換をする。
その6個のタイヤの中に、ルパンは盗んだ現金を隠すように指示したのである。
そして、ルパンはわざと事故ったフリをして、ラウダに「勝ちを譲り」レース途中で崖下に車ごと転落する。
海の中で待ち構えていた五右エ門(フンドシ姿^^)が、タイヤを斬り裂き、ビニールに包まれ浮かんできた現金を、ルパンたちは無事回収して逃げ出すのであった。

ネクサスは、こうして賭けにも負け、しかも掛け金すべてをルパンたちに盗まれてしまったので、結局破産してしまう。
ルパンにヘタなちょっかいさえ出さなければ良かったのに、と他人事ながら思わずにはいられない。
すべてを失った彼が、最後に呟く「ルパン一人のために」という台詞も、旧ル1話を意識した感じである。
ちなみに、ネクサスはミスターXと違い、今後ルパンを恨みに思って復讐のために再登場したりすることは、なかった(笑)
ネクサスに一泡吹かせて大金を手に入れたルパンたちは、今度はマカオのカジノへ遊びに行く。
ルパンはカード、次元はルーレット、五右エ門はスロットマシン。
しかし、いずれも上手くいかない。
五右エ門にいたっては「こんな恥をかかされて…」と、切腹までしそうになるのだから、その負けっぷりはかなり凄かったのだろう(笑)
それを何とか止めたルパンは、不二子の持っている最後の現金で賭けに出る。
が、それもまんまと失敗。
結局お約束通り(笑)、またしてもすっからかんのパンツ1丁になってしまい(不二子はタオルを巻いているが)、ルパンは不二子に散々怒られる羽目になるのだった。
そこで五右エ門が一言。「悪銭身につかず」。
…泥棒の台詞か?(笑)と思いながらも、五右エ門が言うと何となく納得しないでもない。


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