第106話 君はネコ ぼくはカツオ節


ビビアン

子供の頃は全然ついていけなかった話だが、浦沢ルパンに対する認識も代わった今、久しぶりに観賞してみると、妙に面白かった。大人になってからも、浦沢ルパンの中でもそうノれない方の話だなと思っていたのに、今回見て非常に楽しかったことが新鮮だった。
いつもいつもこういうノリの「ルパン」だと、さすがにイヤになるだろうけど(笑)新ルのような長いシリーズの中に、アクセントとして入っているのは十分アリだなぁと、いまさらながらに思ったりする。
それに、浦沢脚本の洒落た台詞や“繰り返し”の妙味がここにもあって、バッキーの繰り返す「あれはいついつのことだった…」の台詞や、最初と最後でルパンがアジトで新聞を見て怒り、「良いではないか」「そうそう」と相棒がなだめるパターンが良い。
また、ルパンの表情が随所でとにっっかくツボにハマり、それを眺めているだけでも十二分に楽しい。
ちなみにこのタイトル、1968年の「君は銃口/俺は引金」という映画からとったものなんだとか。この作品に出てくるという、せっかちとのんびりの男の掛け合いが、バッキー&ブッチャーというキャラ造形に影響しているのだろうか?(この映画未見なので判断できませんが)


浦沢ルパンで定番ともいえるのが、やや安めのお色気があって、したたかで、ちょっと浅はかな女性キャラだと思うのだが(もちろんこのタイプが出てこない話もある)、この回ゲストのビビアン・リーもまさにそれ。大スターになって大金持ちになるという夢を抱いたダンサーだ。
街を歩いていると、ロクでもない男たちからひっきりなしに声をかけられるが、大きな夢を持つ彼女は相手にしない。
その時、「よう、オネーチャン」と声をかける飲んだくれどもと一味違い、「お嬢さん」と呼びかける声がする。
振り返った先にいたのは、二人の男。これまた浦沢脚本でしかお目にかかれないような個性的なキャラ、バッキー&ブッチャーだ。

が、彼らが声をかけたのは、上手いこと言ってビビアンから1ドルを巻き上げるため。
せっかくバッキーが、「1950年代のことだった…」で始まるバッキー節ともいえる名調子でビビアンを話に引き込み、ジュリー・アンドリュースにならって 劇場前で1ドル恵む気にさせようとしていたのに、呑気でやや足りなそうな(笑)ブッチャーが、あっさり嘘を暴露してしまう。
怒ったビビアンはバッキーをひっぱたき、劇場の中に入っていってしまった。

「1950年代、俺は幸福だった」等、バッキーの台詞が洒落ている。
その幸福だったバッキー、1960年代にブッチャーを相棒にしてから不幸になり(笑)、二人してうだつが上がらぬまま日々の食事にも事欠く有様のようだ。
二人のユーモラスな会話の合間に、その周辺をルパンと銭形がちょろちょろと追いかけっこをし、時に二人にぶつかりながら通り過ぎていく。
大して気にも留めず、思い出話を始めるバッキー。かつてブッチャーは、銀行強盗に入った時頭取から領収書が欲しいといわれたからと、素直に本当の名前と住 所を書き記し、ご丁寧に拇印まで押したものを残してきてしまうという大物(笑)。そのおかげで二人は四時間後にあっさり捕まってしまったのだとか。
バッキーがついつい思い出し怒りをした時、間を通り過ぎようとしたルパンの襟首を掴んでしまったりもする。
この時、手を離してもらったルパンが「サンキュー」といって走り去るが、言い方が渋くてドキッとするくらいカッコイイ^^

逃げるルパンを、銭形は大声を張り上げて追いかける。
その時、劇場の支配人にダンスを見てもらうものの、まるで相手にされなかった失意のビビアンが出てきて、銭形の声を聞きとめる。
「ルパン」の名を聞いた時、ビビアンはひらめいてしまった。彼の名を利用し、有名になろうと。


ビビアンは思いついたら即実行、というタイプの人間のようだ。早速、新聞記者たちを集めて記者会見を開く。
ルパン関係のニュースだと、これだけ記者たちも集まるのだ。彼女の部屋から溢れんばかりに人山ができている。
実行力はあるものの、思慮に欠けるビビアン、ルパンに何を盗まれたのかも事前に考えておかなかったらしい。苦し紛れに「ネコ」というと、記者たちは関心を失って去っていこうとする。
せっかく集めた注目を離すまいと必死に記者らを引きとめようとするビビアン、頭悪そうで「あ〜あ〜」という感じなんだけれど、憎めない可愛らしさがある(笑)
乏しい頭脳を振り絞って考え出したのが、「すごく高級なネコ」で、値段は「100万ドル!」だという嘘だった。
100万ドルなんて、売れないダンサーのビビアンにとってはとんでもないビッグニュースになるはずの値段だったのだろう。が、ルパン関係の事件にとって は、100万ドル程度は小さいもの。記者たちは、今度こそ関心をなくして帰っていってしまった。「珍しいネコ」だと訴えるものの、戻ってくるものはいな い。

がっかりするビビアンの部屋に、たった一人と残っていたのは「Daily Child」の子供記者。
彼がエンピツを削りながら、どう珍しいネコなのかと取材を続ける。それを眺めつつビビアンは、子供なんか本気で相手にする気もなさそうに、いともテキトーに「鉛筆の削りカスを食べるネコよ」と言い捨てる。
そのいい加減な発言は、ちゃんと翌日の子供新聞に載ってしまった。

アジトでその新聞を見て、ルパンはご立腹。どうして子供新聞なんか読んでたの?とも思うが、どこからか子供新聞にルパンの名が載っていることを知らされたかも。
五右ェ門は非常に気の抜けた表情で「良いではないか、たかが子供新聞に載ったくらい」となだめ、次元もまるで関心がなさそうにソファに寝そべりながら「そうそう」と同意する。
だが、盗んでもいないネコを盗んだと濡れ衣を着せられたルパンは収まらない。元々、ルパンの名を騙られることを許容しない彼のこと、こういうコメディ作品でもその気質は健在で、子供新聞程度の記事とはいえ、笑って見逃す気はないようだ。
鉛筆の削りカスを食べるネコとやらを見つけ出して、ビビアンにたたき返してやる、と決意する。

この時不二子も同じく宥め役に回り、「(ルパンがそんなネコ盗んだなんて)可愛いじゃないの」と言うのだが、それに答えてルパンは次のように一言。
「俺の人生にはな、可愛らしさなんて必要ないんだ。俺はハードに生きるタイプなんだ」
…あああ、ルパンごめんなさい。これまでさんざん貴方を可愛い可愛いと連呼してしまった私を。
そして、今後も事あるごとにルパンの表情だの仕草だのを可愛いと繰り返してしまうだろう私を(懺悔終了)。

さて。
ニュースを聞いた銭形は、律儀にもビビアンを事情聴取。ご丁寧にネコのモンタージュまで作成している(笑)
銭形の本心としては、ルパンがネコを盗んだなんて信じていないのだが、ルパンの名が出た以上、徹底的に調べるのだとか。モンタージュに続いて、たくさんのネコを集めてビビアンに次々面通しをさせていく。
さすが、素晴らしく仕事熱心なルパン専任捜査官!
ビビアンは、銭形の執拗さにうんざりして「あんな嘘つかなきゃ良かった」とぼやいている。
このシーンで、銭形がビビアンを「黙れ、小娘!」と一喝するところがあるのだが、それが無性にツボ。ルパン絡みだと女性だろうと容赦せず、鬼警部っぽくてなんだかイイ。


ネコ探し

一方ルパンたちもネコ探しを開始した。
五右ェ門は「エンピツを食べる猫を知りませんか LOOK!!」というプラカードを掲げて、街中を練り歩く。
ピエロの姿をしたサンドイッチマンには「よう、イケてるよ」と声をかけられるほど目立ちまくり、街行く人々の注目を一身に集めている。仕舞いにはガキどもから「クレイジー」呼ばわりまでされる始末。
和装というだけでも十分目立つのに、掲げるプラカードが「エンピツを食べるネコ」とくれば、奇妙な目で見られるのも無理ないことかも。(でも五右ェ門、気の毒)

不二子はスクーターに乗って街を回る。ネコ探しのビラをもって一軒一軒の家を訪ね歩いていた。
セールスだと勘違いされつっけんどんな態度をとられたり、保健所の職員と間違われ、何匹ものいらない子猫を渡されてしまったりする。

次元はといえば…屋根の上でエンピツを削り、そのカスでネコをおびき寄せようとしていた。
「ニャーオ、ニャーオ」という次元の一人鳴きまね芸だけでも本気でおかしいのだが、「ニャーオ、とくらぁもう」と続き、そのやる気のないトーンがとにかく最高!!(笑)
スズメを捕まえるときのような、ザルをつっかえ棒で立ててエサでおびき寄せる罠を仕掛けるのだが、仕掛けたそばから次元は煙突の影で居眠りを始めてしまう。わははは、ホントにやる気なし。
三人とも、それぞれのキャラに似合うネコ探索法をとっているが、中でも次元のやり方はいかにも!という感じ。五右ェ門・不二子に比べてずいぶん横着な探し方であり、次元っぽいったらありゃしない。

当事者のルパンも、もちろん懸命にネコ探しをしていた。メガホンで呼びかけながら自転車で街を走る。野球場にまで入り込んで、ネコを探すほどの熱心さだ。
そんなルパンの姿を、公園で見かけたバッキー&ブッチャー、あれほど大物のルパンが探しているのだから、相当な大金になるはずだと、何かを思いついた模様。


アジトでは、ネコ探しに嫌気がさした三人が、次々にやめると宣言。不二子の「右に同じ」次元の「以下同文」の言い方が面白い^^
個人的には、五右ェ門が「こんなことやっておれん!」と怒るのもわかるし、不二子も大変だっただろうと思うのだが、次元はそこまで苦労してないじゃん、と突っ込みたくなる(笑)まあ、ばかばかしくてやってられるか、という考えには大いに納得だけど^^
協力を拒否する三人に、同じく一旦帰宅したルパンは、「そんな事言うなよ、お友達じゃないのよ」と頼み込む。三人揃って同時に「ちゃん」付けで呼ぶのは、珍しい気がしないでもない。

そこへ訪ねてきたのが、バッキー&ブッチャー。
お馴染みのフレーズ「あれは1979年、つまり今日のことだった」と口ずさみながら現れ、ルパンに鉛筆の削りカスを食べるネコを見つけたと、一匹の白いネコを差し出した。トロンとした目つきの、あまり可愛くないネコなんだけど、この可愛くなさが逆に可愛い(笑)
ポケットから取り出した“エンピツ”(実はカツオ節)を削って差し出すと、ネコは喜んで食べはじめる。
納得したルパンは、二人に一緒に来てくれと、ネコもろとも車に乗せ、ビビアンの元へと向かうのだった。
先に礼金をせしめようとする二人だったが、ルパンも抜かりはなく、ちゃんとビビアンに彼女のネコだと認められるまでは金を支払おうとしなかった。

いざそのネコを返してみると、ビビアンは受け取りを拒否。それはアタシのネコじゃない、と。
元は単なるビビアンの嘘。そんなネコ、この世にいないのだから受け取る筋合いもないわけだ。
が、次のシーンを見たことで、ビビアンの気持ちが変化する。そして、連れてきた当のバッキー&ブッチャーも。
取り出したエンピツが床に転がると、ネコがそれを追って飛びつく。そしてネコは、わざわざ人が削ってやるまでもなく、自分の歯でエンピツ(くどいようだけどエンピツ形のカツオ節)を器用に削って食べ始めたのだ。

「自分で削りながら」というところが、ミソらしい。
ビビアンはもとより、バッキー&ブッチャーも驚き、そのネコの芸に驚愕。是が非でもそのネコを自分のものにしようとし始めるのだった。
…そんなに珍しいものなんですかね。確かにちょっとした芸だとは思うけど。猫飼ったことないから私にはよくわからない(笑)

が、ビビアンとバッキー&ブッチャーはすっかり夢中だ。
渡すつもりだったはずのネコを奪って、バッキーとブッチャーは飛び出していった。
このネコの子孫を増やして、文房具店で「エンピツを削るネコ」として売り出す、そして大儲け!という計画が、バッキーに湧き上がっていたのだ。ルパンから貰う礼金など、もはや目じゃなさそう。
あんたら、自分たちで用意したネコがエンピツなんか食べやしないってこと忘れたの?と訊いてみたい。が、彼らが夢中になったのは、ネコの「削る」技術の方であって、エンピツかカツオ節かはどうでも良かったのかもしれない。
ビビアンは即座にそれを追いかけた。さっきは自分のじゃないといったくせに、たちまちアタシのネコと主張し出す。
彼女も、この特殊技能をもったネコが金になると思ったのだろう。

こうして、エンピツ(だからカツブシなの!)を削りながら食べるネコ、を巡る争奪戦が開始された。わーくだらないっ(大笑)


ネコ争奪戦

ドタバタとビビアンとバッキー&ブッチャーがネコの取り合いを演じていたが、なぜかネコが懐いてしまうのは、ルパン。呼んでもいないのにルパンの元から離れない。
追いかけられたら逃げ出すのは泥棒の性なのか、ネコ目当てで追ってくる三人から、ルパンはネコを頭の上に乗せたまま逃げ出した。
が、はたと冷静になり、無関係なネコを手放せばすむことに気づき、ルパンは何度もそれを追いやる。
ゴミ箱の中に置き去りにし、走行中のトラックの荷台に乗せ、ポストの中に入れ……
しかし、その都度なぜかネコはルパンの元に戻ってきてしまう。ポストに入れた時など、ルパン宛の荷物になって届けられる始末。
ルパンじゃなくても「どーなってんの」といいたくなる、ナンセンスさ炸裂。
そんでもって、これらのシーンはどこもルパンの逃げる仕草や驚く様子が可愛くって、眺めているだけでも至福である。

お前と遊んでいる暇はないと、一度はネコを高〜く放り出すものの、ビビアン・バッキー&ブッチャーにキャッチされる前に、ビルの窓からネコを網で横取りした。時空間を無視したすごいワザ(笑)
これだけ懐くネコを、私利私欲むき出しに追いかける彼らに渡すのが忍びなくなったのか。

そのビルの中で、ネコはルパンと一緒にいられて嬉しそう。
ルパンも多少情が移ったらしく、「ベロベロ〜」とまるで赤ちゃんをあやすようにネコに接する。そして、腹が減っているのかと、何か食べ物を探しはじめる。(意外に面倒見のいいルパン^^)
ポケットから落ちたのは、一本のエンピツ。それを見るや、ネコはパッと飛びつき、ガリガリと食べ始めるのだった。
あまりにネコまっしぐらな様子に、ルパンは「こんなモンが美味いのかねぇ」と呟き、ひとかけらの“エンピツの削りカス”を摘み上げる。
わずかに間があった後、ルパンはそれを食べてみるのだ。
…この好奇心旺盛さが、ルパンらしいなぁ。
で、食べてみて一言「カツオ節じゃないのッ」。←ここの表情、言い方も絶妙!

ネコがカツオ節を食べたところで、何の不思議もない。“鉛筆の削りカスを食べるネコ”とはこういうことだったのだ。
この事実がわかったルパンは、電話ボックスから次元に何やらお願い事をするのだった。
(余談だが、やっぱりルパンの世界には電話ボックスが似合うと思う今日この頃)
そこを、三人に見つかり、またもや逃げる、逃げる。

ビビアンは一計を案じ、銭形を呼び寄せルパンを抑えることにする。こういうところでは、なかなか頭が回るようだ。
ルパン現るとなれば、銭形は当然出動。警官隊を率いて、ルパンの立てこもった空き家を包囲する。
今回の容疑名は「住居侵入および猫泥棒」。いつものルパンに比べれば、かなり軽い罪(笑)
とはいえ、その気もないのに、しかも鉛筆の削りカスを食べるネコなどという珍しいシロモノはいないというのに、猫泥棒呼ばわりされるのは心外と見え、ルパンは再びネコを追っ払おうとする。
その時の「シッシッ」とネコを追う仕草も可愛いし、続いての「俺は犬だぞ〜」と脅す様子も、またまためげないネコに懐かれて「あららら」と困った顔つきになるところも、何もかもがホントにキュートだったらありゃしない。


その頃、ルパンに頼まれごとをした次元は、不二子と一緒に買出しに行き、「NANIWA」という日本食材の店で、大量のカツオ節を買っていた。れっきとした北海道産!
ここでは不二子と次元二人だけで買い物していて、レアな感じ。ハンドルを握ってるいるのが不二子だというのも、意外というか、納得というか。

箱買いしてきたカツオ節を、アジトで待ち受けていた五右ェ門が、斬る!斬る!投げる次元との息もバッチリだ。
カツオ節はあっという間に、鉛筆の形に切りそろえられていく。きっちり六角形になっているのが、五右ェ門の技の冴えと几帳面さを物語っているよう。次元の 「お見事」の台詞にまったく同感、芸の細かさが素晴らしい(やってることを冷静に考えると、くだらないんだけど、そこがまた良い^^)。
そうして出来た大量の鉛筆型カツオ節をロープにつなぎ、車からぶら下げると、三人は車に乗って街中を走り始めた。
多くの猫たちが、みるみるそのカツオ節に群がり、延々と車を追い、猫の数はどんどん膨れ上がっていった。


包囲されているルパンといえば。降伏するまで10分の猶予を与えられたが、当然降参するはずもなく。
ビビアンが銭形に「アタシのネコはどうなるの?」と尋ねても、ルパンしか頭にない銭形は、「ネコなんかどうでもいい!」と答え(やっぱり。笑)、タイムアップと同時に、一斉射撃を命じた。
手荒な攻撃に、ルパンが立てこもっていた建物の壁は、穴だらけに。そこから、警官隊と銭形が入り込み、ルパン探索を始めた。
が、ルパンもネコも、姿が見えない。
やがて建物は持ちこたえきれずに、ペチャンコに崩れ落ちてしまう。銭形は「しまった!」と言っていたが、これだけボロッボロにしたらどれだけ頑丈な物件も崩壊するだろう。

その時ルパンは、警官の一人を縛り上げ、制服を奪って警官に成りすましていた。
逃げられたと思った銭形は、警官ルパンに気づくことなく、引き上げていった。ビビアンの「ドルガタさん、ネコを探してよ」という願いも退けて(この間違い、良いな〜笑)
その様子を影から見ていたバッキー&ブッチャーも、再び猫を探し始める。

彼らの前に、警官姿で現れたルパン、帽子の中からネコを取り出すと、ビビアンらはそのネコを返せと迫る。が、ルパンはお前らには別の鉛筆を食べるネコをやるよ、と言い返す。
するとそこへ、不二子運転の車の先導で、カツブシ鉛筆に群がる街中の猫たちがやって来た。
カツオ節鉛筆のつながったロープを放り投げられ、それが体に絡まると、ビビアンたちはイヤというほど、猫に群がられることになった。
ルパンとしては「そんなに欲しけりゃ、たくさんくれてやるよ!」と言ったところだろうか。


後日、ビビアンはなんと、「猫使いのダンサー」として、サーカスの前座で大人気に。夢に一歩近づいたようだ。
それを新聞で知ったルパンは、まだちょっと根に持っていたようだが、冒頭と同じく相棒たちに宥められる。
そして、バッキー&ブッチャーは、カツオ節だということは内緒にして、ごく普通の野良猫を「鉛筆を食べる猫」として売っていた。
“エンピツ”付で50セント(安い!)。お客も群がってるし、そこそこ売れている様子。
バレたらどうしようと心配するブッチャーに、バッキーはそうしたら別の街へ逃げればいい、売る猫には事欠かないのだから、と笑うのだった。
食い扶持に困っていた二人だが、どうにかいい仕事を見つけることが出来たようで、一件落着。

ちなみにこの二人、128話でミュージカルのポスターを街頭の人々が見ているカットに登場しており、どうやらまだその時点ではブロードウェイにいるらしい。
ということは、この猫売り商売、思ったより長くバレずに続けていられるようである。


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