第147話 白夜に消えた人魚


水晶の人魚像

「そんなバカな!」と思うほどの、派手でルパンチックなアクションが印象的な1作。
以前は、列車が舞台且つ不可能犯罪に挑むというポイントが重なり、個人的に114話「迷画 最初の晩餐の秘密」とゴッチャになりやすかった。 「どっちが五右エ門の人間ラッセル車だっけ?」みたいな。
この回こそ五右エ門の人間ラッセル車が観られる回です!!(笑)

余談だが、この話の元ネタは、V.L.ホワイトチャーチ作「ギルバート・マレル卿の絵」だと思われる。
(新ルデータ本に書き忘れちゃった;)
進行中の列車から、お宝を積んだ真ん中の貨物車だけを抜き取る、という骨子が同じ。だが、抜き取る過程などはいろいろ違うので、興味がある方はぜひそちらも読んでみてください。


さて、冒頭、不二子はノルウェーを代表する彫刻家ビンゲルの家へ車を走らせる。不二子の行動が気になったルパンは、車のトランクに入ってついてきていた。
そこまでするほど不二子が気になっちゃうルパン可愛い。
ビンゲルは2メートル以上もあった大きな水晶を買い取り、それで「本当に美しいものを作ってみたい」と不二子に語る。芸術家らしいちょっとキザな台詞。しかも投げキス付。しかも不二子は嬉しそう。
いい感じのふたりの会話を盗み聞きしながら悔しがり、ネクタイ食いちぎりそうなルパンがさらに可愛い(笑)。
すると、不二子は突然洋服を脱ぎ始めた。確かにこんなシーンを覗いてしまっては、慌ててしまうだろう。ルパンは大騒ぎしながら部屋へ飛び込む。 不二子からは花瓶を投げつけられ、怒られてしまうのだけど。
不二子としては、いやらしい気持ちはなく、ビンゲルの芸術のために水晶の人魚像のモデルになるだけだったのだ。

その後アジトで次元が言うように、「女ってのはとかく芸術家ってのに弱いんだ」。
まさしく不二子はそんな感じ。79話のキョーランスキーや150話のケレンスキーも、ハンサムである上に芸術家のピアニストだから夢中になっていたように見える。今回のビンゲルは、前者二名ほど「ハンサム」扱いされておらず、引退を考えるほど年寄りらしいのでなおさら、不二子は芸術家という側面に惹かれやすいというのは本当だろう。
まあ不二子の芸術好きな一面は、ややミーハーっぽい気がする時もあるのだけど(笑)。あ、パースリで自称芸術家の男と付き合っていたイメージが残っているせいかしら。


それはともかく。
ルパンはそんな不二子について嘆いており、水晶像が欲しいならいつでも盗んでやるのにと呟いている。
すると不二子がやってきて、だったら盗んでみてよと、怒りながらアジトに登場。
「ギュッと抱きしめて」とかなんとか言いながら抱きつこうとするルパンを軽くかわして、さっさと説明を始める不二子(笑)。
なんでも、ベルゲン市長がやってきて、人魚像を買い取り、観光名所として売り出そうとしているのだとか。
最初はお金を積まれても売ることを拒否していたビンゲルだが、どんどん高くなる札束の山についてに陥落。水晶の人魚像はベルゲン市に運ばれていくことになった。
芸術家然としていたビンゲルだが、結構俗物だったようだ。(あんなにお札が積まれたら普通グラッとするだろうけど!笑)
そんなビンゲルの元から、不二子は人魚像の代金すべてを頂いてきていた。「もちろん、盗ってくるものは盗ってきたわよ」と言う不二子が女泥棒らしくてカッコイイ!

多額の現金を頂いて来たのだから、人魚なんてどうでもいいのではとルパンが水を向けるが、不二子としては自分にそっくりの人魚像が、誰とも知らない多くの人間の目に触れ、ベタベタ触られたりするのが耐えられないようだ。
「考えるだけでもゾッとするわ」という不二子の語気には嫌悪感が覗いている。

個人的に、新ル不二子のこうしたデリカシーのある女性らしさは非常に好ましい。
不二子自身が心惹かれる「芸術」のためならば、ヌードになることも辞さない大胆さと、きちんとした羞恥心を兼ね備えているのが魅力的。
もちろんルパンも不二子と同じ気持ち。不二子そっくりの人魚像が見知らぬ人々に見られるのは気分がいいものではない。
さらには、不二子がダメ押しで「今度はあなたのモデルになってあげる」と持ち掛けると、ルパンは喜んでOKする。
というわけで、ルパンと不二子は、ベルゲン市まで列車で運ばれることになった人魚像を盗み出すことになった。
次元と五右エ門は同じ室内にいるが、ほとんど口を挟まず、ただあきれ顔をするばかり。

ところでこの時のアジト、海辺近くにあって見晴らしがよく、しかも室内にハンモックがあってすごくイイ。
82話の本がいっぱいアジトと並んで、個人的にかなり好きなアジトの一つだ。
また、もっと余談だが、ロックで酒を飲んでいる次元のグラスが氷と触れ合って鳴ったり、酒を飲む次元の口が「チュッ」と鳴ったり、細かい部分でもこのアジトのシーンはお気に入りだったりする。

人魚像の警備を担当するのはもちろん銭形警部。人魚の顔を見てピーンと来たのだそうだ。さすが。
ルパンの変装を警戒して、呑気者のベルゲン市長と顔を抓り合ったり、応援に来たベルゲン市警のニガール刑事の強面にビビる銭形など、この辺の様子も可愛らしい。
今回市長との掛け合いのせいもあってコミカル色の強い銭形だが、あんな風に変わった列車の連結の手法を思いついたのは本当に素晴らしいと思う。


人間ラッセル車

一方ルパンは、その列車の様子を偵察しているが、まったく作戦が浮かばない様子。
それでも、「まずは行動あるのみ」の精神で列車に乗り込んでいく。完全に行き当たりばったりの出たとこ勝負パターンだ。
「なーに、列車に乗るところは駅だけとは限らないさ」と、今回のルパンは全体的に頭が柔らかい。警戒の厳しい駅からの侵入は考えていなかった。
8話「ベネチア超特急」で、得意の変装術を駆使して銭形の目を欺き、駅から列車に乗っていたので、もうその手は使えないと踏んだのかもしれない。
実際銭形は、出会ったら顔を抓り合うようにしていることから、警官としてルパンがもぐりこんでくることをかなり警戒しているように見える。
その銭形の指示を忠実に守りすぎたニガール刑事は、他の警官らの顔を血まみれになるほどひっかき、またしても銭形を怯えさせる(笑)
「程度ってものを知らんのかね、あの男……」と銭形に呟かせるのだから相当なもの(とっつあんだって時に相当過剰な人だと思うので/笑)

そして列車は水晶の人魚像を積んで走り出す。4両編成の内訳は、全体を引っ張る動力付きの先頭車両、続いて市長と銭形が乗り込んだ車両、3両目が人魚像を積んだ鍵付きの輸送車両、そして末尾の後方車両はニガール刑事ら警官隊を乗せている。
あとはルパンを待つばかりの銭形、緊張感に欠ける市長に誘われ、つい食事を始めてしまう。「腹が減っては戦ができぬ」ということらしい。メニューはノルウェーの鱈料理で、かなり美味しそう。

そうこうしているうちに、列車に飛び乗ってきたルパンと不二子。
瞬く間に鍵を開け、人魚像の元にたどり着いてしまう。
「俺には変装術しかねえと思ってんのかね、まったく」や、次々簡単に開いてしまう「ちょろい」鍵に対して、「ムカーッとしてきちゃう」という台詞が、いかにもルパンらしくて好き!!
特に、簡単に開いてしまう鍵に文句をいうところは、やっぱり困難な盗みに挑戦するのが楽しいんだなぁと、すごく伝わってくる。

しかし、そう順調には行かなかった。
元は2メートルもあった水晶を削った人魚像はかなりの大きさ。像だけで運び出すのは困難だ。
やはり輸送車両ごと切り離すしかないのだが、そうはいかない。それは奇妙な連結の仕方をしていたのだ。
輸送車両は、前後の車両を「上から」連結器に差し込むような形でつないでいることから、左右はもちろん、上にも外せない状態になっているのだった。

そこへ銭形登場。食事をしていても、やはりルパンがやってきたことに気づいていた。
警官らに囲まれ、あわや逮捕寸前のルパンと不二子。
ルパンは銭形に、「ここまで俺のために苦労してくれるとは、泣かせるぜー」と泣くふりをしてみせる。
一見すると負け惜しみのようだが、かなり本音の度合いが大きいのではないだろうか。
もしもちょろい鍵しか掛かっておらず、妙な連結もされていなければ、ルパンはすぐに人魚像を手に入れてしまっていただろう。あまりにも楽に手に入ったら、手ごたえがなさすがて「ムカーッと」したままだったはずだ。
今回は行き当たりばったりを楽しんでいるのだから、こうした予想外の障害は望むところだったに違いない。
そういう意味で、ルパンを困難な状態に落とすことができる銭形は、さすが好敵手なんだと感じるポイントだ。

だが、そこへ釣り糸が下りてきて、あっという間にルパンと不二子を空へ釣り上げた。
ナイスタイミングでヘリで助けに来た次元と五右エ門登場だ。カッコイイー!!

ヘリを操縦しているのは次元、ルパンと不二子を釣り上げているのは五右エ門。二人を吊り下げているのに平然としてて、すっごい力持ち。
そして、今回はルパン発案の列車アクションが派手だが、よくよく見ると次元のヘリ操縦もテクニック炸裂している。さすが新ルで最もヘリ操縦回数の多かった次元。

助けられた時、ルパンは「もう少し良い方法はねえのか、お前。これじゃまるっきし首つりじゃねえの」と笑いながら文句を言っている。
ルパンのこの贅沢な台詞も好きなんだけど、さらにいいのはそれに答えた次元の台詞。
「心配で来てみりゃあのザマで、助けてやりゃその台詞か。呆れたやつだぜ」
すごくリズミカルで、それでいてごく自然な台詞回し。痺れます。ここのやり取りは本当に大好物!

一方銭形は、空へ飛んで逃げていくルパンらに対して、警官らと一緒に珍しく自分も発砲している。もちろん威嚇射撃だったのだろうが。
その甲斐もなく、列車がトンネルに差し掛かってしまい、銭形はルパンを逃し、見失ってしまうのだった。

ヘリの中では、次元が挑戦を諦めさせようとするのだが、ルパンが同意するはずもなく。
ベルゲン市に着いてから盗めばという提案にも耳を貸さず、地図を見ていたルパンはアタックポイントを決定。赤鉛筆で丸を付けた地図を次元のにぐいぐい差しだし、「さー目標地点に急いだ急いだ」と急かす。
「しかしだなぁ」と言いかけた次元の口をふさぐかのように、後部座席から乗り出し、次元の顔に地図をグイグイ押し付けるルパン。
前方が見えず「やめろ、やめなさい」と慌てる次元。

……なんなの、この可愛すぎるやり取り!!(興奮)
ホントにこのシーンったら、あまりに仲睦まじくじゃれ合っているので、観るたびにその可愛さに軽く動揺してしまう(笑)
もちろんここも大好物。必見。


ここでAパートが終わったのだが、五右エ門はいまだ台詞なし。
全体を通しても、ごく僅かな台詞しかないのだが、後半の人間ラッセル車はすごくインパクト大。
見せ場はここからです。

ルパンが決めた「おあつらえ向き」のポイントへ着くと、ルパンと不二子が盗んで来たラッセル車の前に氷(雪塊か)を斬って落とす五右エ門。
続いてラッセル車で氷原を削って道を作るわけだが……斬鉄剣だけを括り付ければいいだけなのに、五右エ門自ら志願して、一緒にラッセル車に括られることになるのだった。
「拙者が手にしてこその斬鉄剣なのだ」
この台詞はごもっとも、という感じ。
確かに、何も一緒にラッセル車に括られてグルグル回ることないのに、とも思うのだけど(笑)、五右エ門が手にしなければ、斬鉄剣の持つ力が最大限に発揮できない、五右エ門の技あっての斬鉄剣ということだろう。
もちろん、五右エ門にとって斬鉄剣は単なる道具ではないのだから、氷を削るだけのモノ扱いをしたくなかったのかも、とも思ったりする。

五右エ門による人間ラッセル車は、ガリガリと氷原を削って道を作りながら進み、やがてフィヨルドに出る。
ルパンの合図とともに五右エ門はロープを斬り、一緒にラッセル車を飛び下りた。
崖から無人になったラッセル車は大きく飛び、次元の待ち受ける氷河の上へと落ちていった。
この時、ラッセル車の落ちた衝撃で、ピョコンと飛び上がる次元がめっぽう可愛い。そして、帽子をつかんでひょいと頭に戻しながら着地、その一連の動きがとっても好き。

また、ルパンがラッセル車に掛けておいたロープに引きずられ、危うくフィヨルドの断崖から落ちそうになった時、五右エ門がジャケットを刺して滑落を止め、助けるシーンも好き。
ここでルパンが素直に「あんがと五右エ門」と礼を言い、人間ラッセル車の技に対して「ぶったまげた」と賛辞を贈るところもいいなぁと思う。
なんだかんだでこの話、好きなシーンたくさんあるなぁ(笑)


空飛ぶ列車

一方、ルパンを逃した銭形は、ルパンを気にして車内をうろうろ。
市長の言う通り、普通なら一度失敗したら、道中に再度来るとは思わないだろう。
だが相手はルパン。銭形はそれをよく知ってる故に、雄弁に反論し、そしてルパンの手ごわさに対して熱弁をふるう。
「あなたはヤツを知らんからそんなことが言えるんです。ヤツはですな、実に図々しく、悪賢く、大胆不敵、かつ用意周到。敵ながら大変けしからんヤツです」と。
どう聞いても褒めている(笑)。
そんな銭形に対して市長は直球の一言。「愛しておいでですな、彼を」。
よくご存じで!(笑)
市長は、ルパンをバイキングの子孫に違いないと言い、ルパンに乾杯と酒を飲み始めた。呑気にもほどがある。
銭形が「ダメだこりゃ」と往年のギャグ(当時は流行ってた)を言って、脱力するのもわかる。

その頃、ルパンと不二子は、再び列車に飛び乗った。
今度は次元が操縦するヘリから飛び降りるという荒業。次元もヘリのプロペラを止めての急降下というすごいテクニックを見せてくれる。

今回は、ルパンと不二子が列車に飛び乗る時の二回と、飛び下りる時、いずれも二人が体を密着させて行動しているのが非常にツボ!
無事列車の屋根に降り立つと、ルパンは人魚像を乗せた輸送車を挟む両車両を、強力なバネで繋いだ。
その過程で、不二子に「手伝ってよ不二子ちゃん」と言うのだが、不二子は「まあ、私に力仕事をさせる気?」と突っぱねる。ルパンによると「いつもそう」とのこと。
金塊を運ぶ時は男並みの力を発揮するくせに(37話)、不二子ちゃんたら(笑)。
それでも、ルパンが車両から落ちそうになると、思わず手を差し伸べている不二子に愛を感じる。

着々と準備を続けるルパンの気配を感じてか、銭形は胸騒ぎを覚えていた。
そこで何らかの行動を起こしていれば、もしかしたら銭形の勝ちだったかもしれないのに……ここでもまた市長が銭形のペースを乱す。
ノルウェー名物・アケビータという非常に強い蒸留酒を、銭形に勧めるのだ。
一口飲んだだけで、早くも顔面まっ赤っ赤の銭形。
その時、最後のトンネルに入った。

ルパンと不二子は運転手をガスで眠らせ、いよいよ列車は先ほど人間ラッセル車で作った氷の道を進んでいく。
警官たちは異変を感じるものの、まるっきり融通の利かないニガール刑事が指示があるまで待つようにと止める。
が、その指示を出すはずの銭形は、いまや完全にヘベレケだった。トホホ。
すっかり出来上がって上機嫌なご様子。「ガッポガッポじゃんかよー」とか、「銭形さんを名誉市民くらいしねえとバチが当たっぞ」と絶好調だ。

氷の道の途中に穴を掘り、そこで待ち受けていた五右エ門、またもや出番。
人魚像を乗せた三両目の輸送車に、下から杭を引っかける早業。そして断崖に向かって疾走する列車もろとも飛んだ。

次元は先ほどのポイントでまたもや待ち受け、タイミングを合わせて弾を打ち込み、氷を砕いた。すると、ラッセル車は海へと沈んでいく。
五右エ門が輸送車に掛けた杭から出たロープは、そのラッセル車につながっている。五右エ門はロープを引っ張り、舞い降りる。 大きく空を飛んでいる列車から、沈むラッセル車の重みで輸送車だけを抜き取ったのだ!
輸送車両は氷の上に落ち、五右エ門は素早く(本当に素早い!!さすが忍者!)身をかわして下敷きになることを避けた。

仕掛けておいたバネが縮み、二両目と四両目がくっつく。それでもまだ列車は飛び続けていた。
どうするのと聞く不二子に、運転席のルパンは「まかしときんしゃい。……運を天に」とからかい気味に答え、十字を切ってみせる。いいわ〜〜(笑)
なぜならルパンは、実際のところ「運を天に任せよう」などとまったく思っていないのだから。
列車は降下を続けていたが、目の前には再び線路が見えている。そう、ルパンの計算通りに。
「俺の計算に狂いなし」と呟くルパンは本当にカッコイイ!!

そして列車は、信じられないくらい超アクロバティックに空を飛んだあと、無事に線路に着地したのだった。

左右からはもちろん、上から外すこともできない連結なら、列車に空を飛んでもらって下から外しちゃいましょう〜という、突拍子もないようで実は非常に論理的なルパン思い付きも心地いいし、それを実行するための常識をはるかに超えたアイディアも素敵。
ここは素直にルパンすごーい!!と盛り上がりたい。
まだ走り続ける列車から、ルパンと不二子は逃げ出した。「運転手さん、駅に着くまでに目が覚めるかしら」と心配する不二子が可愛らしい。

列車が着地した時、ものすごい衝撃があったのに、銭形と市長は酔っぱらっていて全然気づいていなかった。もう、肝心な時に;;
ルパンが成功するためには、銭形が途中で気づいてはいけないわけだから(笑)、やむを得ない展開なんだけど、油断しすぎ〜〜!

駅に着くという頃、銭形は呑気にも「高らかに勝利の宣言を」しようとしたが、当然それはならなかった。
人魚像を確かめようと次の車両へ行くと、ニガール刑事と顔を突き合わせることになった銭形。間にあったはずの輸送車が消えていたのだ。
まさに「白夜に消えた人魚」。

運転手さんは駅に着くまでに目覚めなかったようで、列車は脱線してしまい、乗っていた市長や銭形たちはボロボロに。
今の今まで呑気で楽天的で温和だった市長が、人魚が盗まれたとわかると途端に人が変わってキレまくる。
ついでに、強そうで怖そうだったニガール刑事は、市長からクビを言い渡されると、子供のように泣いてしまう。実はあまり強くも怖くもなかったみたい。
市長から守ってもらおうと、ニガールの後ろに隠れる銭形は可愛いんだけど、ちょっと情けなくもある。
せっかく抜群のアイディアを思いついたのに、ホントにツメが甘いんだからもう〜〜!!と、じれったい(笑)
「てめー」と口汚くののしって発砲しながら銭形をどこまでも追いかける市長なのだった……


こうして、ルパンたちは見事盗んだものの、手に入れた人魚像は粉々に砕けていた。
保管のための箱の鍵を閉め忘れていたせいで、人魚像は度重なる衝撃に耐えられなかったようだ。
ガッカリする不二子に、「自然の形が最も美しいってわけさ」と、相変わらずモノに頓着しないルパンが慰めの言葉をかけるが、思いきり下心丸見え。
自然のままの姿の不二子を見たくて、ジッパーを下すのだが、いつものことながら肘鉄くらってオシマイ。


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