第6話 ルパンが戦車でやってきた


ギャランコ

何度も見ているうちに、じわじわとお気に入り度が増していって、今ではパースリの中で5本の指に入るほど好きかも…と思ったりする。それくらい、好きな話。
タイトルだけ見ると「ルパンメインの話?」と思いがちだが、実は次元メイン。次元の過去の一端がほんのり透けて見える貴重なエピソードだ。
それでいて、ルパンの存在感もバッチリ(しかもイイ男!)なのが個人的にはポイントの高いところ。


深夜の街を、次元は一軒のバー目指して歩いていた。
そこは、兵士らしき男たちで賑わい、カウンターではがたいのいい一人の男が酒を飲んでいた。
彼がギャランコ。次元の昔馴染みである。
ギャランコの瓶が空になった時、次元が新たな酒瓶を滑らせてくる……という再会の仕方がえらく渋くてカッコイイ。
8〜9年ぶりに次元に再会したギャランコの喜び方といい、テレビのニュースでギャランコ率いるゲリラ軍がこの街に逃げ込んだという話を聞いたからと、わざわざ足を運んだ次元の態度といい、二人はかなり気心知れた親しい仲だったようだ。
…初見の時は、ギャランコの頭に巻いたバンダナ(?)が、まるで漫画の酔っ払いサラリーマンのネクタイみたいに見えて、気になって気になって仕方なかったのだが(笑)。今ではとても好きなゲストキャラである。

国防軍と戦い、撤退続きのゲリラ軍を率いる「戦争請負人」のギャランコ隊長。
次元はここからが腕の見せ所だなと期待するが、ギャランコはどこか自信なさげ。「あんたらしくもない」という次元の台詞からも、彼がギャランコをどう見ているかが伺われる。以前はもっと、自信に満ちて豪快なタイプだったのではないか。
その時、この街にも国防軍の攻撃が始まった。


街は激しい爆撃にさらされる。
ホテルで寝ていたルパンは驚いて目を覚まし、五右ェ門も「いくさでごさる!」とルパンの部屋に飛び込んできた。
ここで、次元がこの街は絶対安全と言ったので話に乗った…と呟いており、ルパンが目的を持ってやってきていることが分かる。それはすぐ明らかになる通り、狙いはメガス王朝の財宝なのだが。
個人的に注目してしまうのは、「次元がこの街は安全だと言った」というところ。彼がそう言ったのは、間違いなくゲリラ軍を率いるギャランコへの信頼からだろう。彼が逃げ込み守る街なら、そう易々と国防軍でも攻略できないと思ったのではないか。
次元が、ギャランコへの思いを実際に言葉にして語るシーンもこののちに出てくるが、ルパンとの仕事の絡んだ際にも、「ギャランコなら大丈夫!」と信じていた次元の心が、うっすら透けて見える気がして、この辺ちょっぴり切なくなるのだった(笑)

その次元。ホテルに姿が見えないので、ルパンと五右ェ門に心配をかけている。ちょっと珍しい?
黙ってギャランコの元へ行っていたようだ。平和時なら姿が見えなかろうとどうってことないのだろうが、さすがにこの非常時に行方不明となると、相棒としては心配するだろう。
ホテルにも攻撃が及んできたので、ルパンと五右ェ門は、ひとまず街中から逃げ出すことに。
そうそう、この回のルパンのパンツはトリコロールカラー。3話の「こんにちは地獄の天使」以来二度目の柄で、たぶん全シリーズ通じてトリコロールパンツはこの二回だけだと思われる。結構貴重(笑)

さて、戦時下をものともせずにルパンを追って来た銭形に遭遇するが、あっさりとかわしてルパンは去っていく。
この回の銭形は出番こそあるものの、あまり話には関係しないのだった。

翌朝、ルパンと五右ェ門が崖の上から見下ろすと、街は壊滅状態、国防軍に占拠させてしまっていた。
次元を心配する二人は、手分けして探すことにする。
五右ェ門は街中を、ルパンは郊外を。
ここでルパンが「昔馴染みの戦争屋さんと一緒かもしれねぇしな」と言っており、ルパンの中では十中八九そうだろうと推測できていたのではないだろうか。

街へ降りていく五右ェ門に、「目立つことをするな」と声を掛けるルパン。
五右ェ門は心得ていると答えるが、険しい崖を人並みはずれた運動神経でぴょんぴょん飛び跳ねて降りていくその姿は、目立つことこの上ない。
「あの格好じゃ目立つなっていうほうが無理だよな」と、ルパンは頭をコツンと小突きながら呟く。←この「コツン」の仕草が激ツボ!


さて。ゲリラ軍と敵対している国防軍のレプトル将軍。
彼は金も権力も手に入れたいという、野心家で冷血な将軍だった。大統領の座ばかりでなく、彼もまた、伝説のメガス王朝の財宝も狙っていたのだった。
そんな彼のところに、ゲリラと勘違いされて捕まっていた銭形がつれてこられる。
ICPOの身分証が戦火のせいで灰になってしまったために、身の証の立たない銭形。常に持ち歩いている手錠では、国防軍を納得させることは出来なかった。

そこへ現れたのは、ワールドタイムズの記者として将軍に近づいていた不二子だった。
不二子は、銭形がいては面倒だからと、彼は本物の銭形警部とは似ても似つかないと証言し、まんまと彼を牢の中へ追い払う。
彼女もまた、メガス王朝の財宝を狙ってこの国に来ていたのであった。


ルパンの対応

ルパンは、ゲリラ軍のアジト目指して郊外に車を走らせていた。と、次々に崖から落石してくる。それはゲリラ軍の仕業だった。
さすがの運転テクニックでかわし続けていたが、ついに岩で行く手をふさがれ、そこを武装したゲリラ軍に取り囲まれ、捕まってしまう。ゲリラ側からすれば、ルパンは不審な侵入者なのだから、仕方ないけれど。
その時のルパンの「これまた盛大な出迎えありがとさん」という笑顔と、銃を向けられての「はいはい、ゴメンナサイ」という余裕が、素敵v


その頃ゲリラの本拠地では、ギャランコが自室でモールス信号を打っていた。ノックもせずに次元が部屋に入っていくと、慌てた様子。
言い訳するかのように、ギャランコは他のゲリラ部隊と連絡が取れたと話す。
次元は、その様子からすでに何か感じ取っていたのかもしれない。
ふいに彼は思い出話をするのだ。8、9年前のドルミネアという国で、次元がギャランコと一緒に戦っていた時のことを。

「連戦連勝の奇跡を起こす英雄として、兵士の憧れの的だった。あんたの勇姿は、今も俺の胸にはっきりと焼き付いている」

非常に率直な賛辞。大絶賛だ。日頃は斜に構えがちな次元には、珍しいほどの。もしかしたらギャランコの様子に微妙な違和感を感じ、彼にかつての彼自身を思い出させようとしていたのかもしれないけれど。
それにしても、当時の次元がギャランコに憧れ、信頼していたのは間違いない。
銃の扱い方、戦い方を教えてくれ、目の前で奇跡のような戦果をあげていく男。
確かに次元が男惚れしそうなタイプである。(決してソウイウ意味ではなく、ね。笑)

次元には、ちょっと“英雄”に憧れがちな部分があると思うのだが、如何だろうか。
自分が並外れたスナイパーであり、実務というか技術というか、そういうところでは誰にも引けを取ることはない。そんな彼が憧れるのは、奇才を駆使して痛快な大仕事を成し遂げていく、華やかで人を惹きつけるタイプなのではないだろうか。
言うまでもなく、ルパンはその典型、かつ最高峰だ(ルパンスキー発言)。
次元は、そういう人間に自身もなりたいと思うわけではなく、そんなタイプの男の傍にいて、ともに戦い、ともに楽しみ、サポートしていくのを好む傾向にあるような気がする。
(話が逸れた。失礼!)

そんな次元の賛辞を、ギャランコは「よさねえか!」とはねつける。
自らの態度のおかしさに気づいたギャランコは、すぐに撤退続きで苛々していたからと言い訳するのだが、彼が次元の言葉を素直に聞けないのは、やましいところがあるからなのであった。
後にわかるように、ギャランコは敵対するレプトル将軍と通じ、ゲリラ軍を売っているのだが…
ギャランコが魅力的なのは、裏切り者である自分に開き直ることなく、良心の呵責にさいなまれているところだろう。英雄だった頃の自分のことを思い出したくないと突っぱねる様子が、何となく胸に痛い。

そこへ、兵士に連れられてルパンが現れる。
やっと次元に再会し、無事を確かめられたわけだ(良かったね〜^^)
「心配かけやがって」「すまねえ」と素直なやり取りをする二人もツボ。

そして、個人的にこの回で大注目しているのが、次元の旧友に対するルパンの対応である。
ギャランコは、手を差し出して名乗り、「よろしくな」と挨拶。ルパンもごく温厚にそれに応じ「ルパンだ。噂は次元から聞いてるぜ」と握手を交わす。
……すごい進歩だと思うのは、私だけだろうか?(笑)

新ルで、何度か次元の旧友・因縁のある知り合いが出てきたが、その殆どに対してルパンは、きわめて冷たい態度を取っていたのだ。
たとえば84話のスペードのジョー、99話のストーンマン、142話のウェザー公。誰に対しても、ろくすっぽ挨拶もせず、したとしても無愛想極まりない態度を崩さなかった。
確かに、ストーンマンは最初から次元に勝負を挑んできたガンマンだったから、ルパンが挑発的に「スットコトンマ」呼ばわりするのもわかるが、次元の恩人的 ポジションだったはずのスペードのジョーだの、会った時点では何もルパンに害を及ぼしてないウェザー公にも、ルパンの態度は悪かった(笑)
もちろん、ルパンなりの言い分はあるだろう。
ジョーはルパンが大嫌いな「血を見るのが好きな殺し屋」だったし、ウェザー公はいけ好かない高慢ちきな男だったわけだから。
が、それにしても、まるで子供のヤキモチのように、次元が仲良くしている人間につっけんどんな態度を取っていたルパン。
それなのに。今回のごく当たり前の挨拶を見ると、「ああ、ルパンも成長したのね」なんてしみじみ思ってしまう(笑)

当然、それだけがギャランコへの態度が良かった(普通だった?笑)理由ではない。
ルパンは「戦争屋さん」とギャランコを表現していたが、その口調からしてあまり嫌な意味を含んでいないように感じられる。
自分の手を汚さないで戦争による経済的利益を貪るような武器商人の「戦争屋」ではなく、傭兵として自ら戦線に立ち、命を張って生きる男であること、決して 殺しを楽しむタイプではないことに、ルパンもある程度好感を持ったのかもしれない。(噂は次元から事前に聞いていたようだし^^)

閑話休題。またもや話がそれまくってすみません。
次元と合流できたルパンは、メガス王朝の財宝をさっさと戴いて、早くこんな物騒な国とはおさらばしようする。
が、次元は肝心のお宝の気配がまるでないと言うのだった。
脇で話を聞いていたギャランコは「幻だよ、幻」と大笑い。メガス王朝の財宝とは、この国の人間にとっては400年前の王朝滅亡時に失われたものと考えられており、現実感のない伝説なのだと説明してくれる。
ただ、その伝説をいまも信じている人間がいる。それが、レプトル将軍なのだと、ギャランコは言った。
そして、ここもいずれ戦場になるからと、二人を立ち去らせるのだった。

二人は一旦ゲリラのアジトを後にするが、次元が車を止めさせた。
「引っかかることがあってな」と言い、車から降りる次元。何も詮索しようとせず、「いいってことよ、じゃ、あとでな」と去っていくルパン。
何気ないシーンなのだが、二人の大人の距離感、懐の深いルパンの態度に、痺れっちゃうシーンである。

夜、ゲリラ軍本拠地では、またしてもギャランコがどこかへモールス信号で通信していた。
その様子を、今度は遠くから双眼鏡で見つめる次元。
彼のひっかかりの元は、やはりギャランコの態度、そしてこの通信先なのだった。


財宝

一方ルパンは、レプトル将軍がいまだに財宝の存在を信じているとの話を聞き、彼から情報を手に入れようと、将軍の元へ偵察に行く。
そこには、色仕掛けで将軍の気を引き、財宝のありかを聞き出そうとしている不二子の姿があった。
が、そんなことにはちっとも動じないルパン(反応を示しているシーンもない)。さすが、こうでなきゃ^^
そのルパンが動じたのは、将軍の元に兵士が持って来た報告の方だ。
「ギャランコから連絡が入りました」との報。ルパンは、「まさかあのオッチャン……」と、すべてを察するのだった。
この「オッチャン」という言い方にも、どことなく愛嬌があって、ギャランコを悪い奴だとは思っていなかったことが察せられる。

そしてルパンは、大慌てで「次元に知らせなくっちゃ」とその場から立ち去ろうとするのだが、壁が崩れてあわや落下しそうに。
そこを、国防軍に発見され、牢へ入れられることになってしまうのだった。

ルパンが入れられたのは、ナント銭形と同じ牢。
「奇遇だなぁ」とルパンが言うとおり、すごい偶然……のようだけど、実はその牢、怪しい外国人用だったとか?
牢の中だろうがナンだろうが、ルパンを見ると捕まえようとする銭形だが、ルパンはあっさりと一人で脱獄してしまう。この回、銭形はちっともルパンに相手にされないのであった;

軍の建物の外へ出る途中、兵と鉢合わせを避けるために飛び込んだ一室で、ルパンは不二子と合流する。
不二子が暗闇で銃みたいに指を突きつけ、「手を上げろ」と言う辺り、「カリオストロの城」の時の仕返しをしたみたいで(笑)とってもツボ。
不二子と一緒に外へ出ながら、財宝のありかについて話すルパン。
彼女が調べたところによると、将軍も財宝の隠し場所をはっきり掴んでいるわけではなく、子供の頃からの夢を叶えようと執着しているだけなんだとか。
それだけ財宝に固執するのだから、当然将軍が在り処を知っていると踏んでいたルパンはガッカリする。
あまりにがっかりしてひっくり返ったところを、兵士らに発見されてしまうのだが…(「ドジ」と呟く不二子が可愛い^^)

そこへ、五右ェ門登場!さすが、いいタイミングで助けに来てくれる。
兵士らを片っ端から峰打ちにした五右ェ門は、涼しい顔で「目立つ行動は危険でござる」。
前半でルパンに言われたことを、まだ覚えていたようだ(笑)
こういう五右ェ門、すごく好き!ルパンが「気をつけるでござる」と返す様子も。


その頃、ゲリラが結集した場所から、一人離れる男がいた。ギャランコである。
彼はジープでそこを去るが、その前に次元が姿を現す。ギャランコを待っていたのだ。
次元はすでに、ギャランコの裏切りに気づいていた。ルパンが知らせるまでもなかったわけだ。
常に兵士に信頼され、それを決して期待を裏切らなかった「英雄」が、なぜこんなことに、と次元は失望をあらわにする。

ここでギャランコが、彼が何故ゲリラ軍を裏切ったのかを語るのだが、非常にわかる気がする。この辺は、ある程度歳を食ってからのほうが(笑)、より実感としてわかるのではないだろうか。
戦場で生まれ育ち、戦うために生きてきたギャランコ。どんな状況においても、戦い抜き、勝利を勝ちとり、英雄と見做されていた男。
そんな彼も、歳をとり、戦うことに疲れ、戦場以外の世界で生きてみたくなった……
「疲れちまったんだよ」の言葉が、印象に残る。
自分の先が見えてきた時、ふと何もかも捨てて違うところへ行きたくなることもあるだろう。ましてやその時抱えてる戦況が絶望的だったら尚のこと。

ちょうどそんな時に、レプトルから声を掛けられたのだという。
多額の報酬があれば、違う世界でも生きていける。疲れ果て、気持ちが揺らいでいる時にそう思ってしまったところで、不思議はない。
一緒に戦う仲間を売った卑怯な「堕ちた英雄」なのかもしれないが、私はなぜかギャランコがとても好きだ。

そんなギャランコに、次元は「ずらかるなら俺を撃ってからにしな」と言って立ちふさがる。ギャランコも、そうなると予測していたようだ。
対峙する二人。日が昇ってくるまで、長いことそうしていたのは、互いに力量がわかりすぎていて、なかなか攻撃を仕掛ける隙が見つからなかったからか。
先に抜いたのはギャランコだったが、次元はあっさり彼の拳銃を撃ち飛ばした。

銃の扱い方を教えてくれたその人を、次元はすでに超えていたのだ。
そして、彼はその銃によって、ギャランコの正気を取り戻そうとしたのだろう。
「心臓を狙えと教えたはずだ」というギャランコに、腕が鈍ったからだ、また一から教えてもらわなきゃと優しく答え、そして「ギャランコ隊長」、そう呼びかけるのだった。
それはきっと、ギャランコの心を動かしたに違いない。

が、その時国防軍が現れ、二人を狙う。次元を庇うようにして弾を避け、もろとも崖から落ちるギャランコ。
戦車の中から現れた将軍は、裏切りの報酬には鉛の弾、と言い放つ。最初からこうするつもりだったのだ。
手こずったゲリラ軍を片付けられる上、ゲリラの占領地内にあると思しい財宝も手に入れられると、将軍はご満悦で去っていった。
マグナムを崖の途中で落としていた次元は、ただ見送るしかない。

避け切れなかった銃弾を浴びてしまったギャランコは、最後に国防軍に勝てる可能性のある秘策を次元に示唆する。
そして、安らかな顔で息を引き取った。


そこへ、タイトル通りルパンが戦車でやって来た。国防軍から逃げ出す時の「お土産」として、戦車を奪ってきたのだ。
次元は何一つ説明もせずに「うるせーな、話は後だ、早く走らせろ!」とルパンを戦車に押し込む(笑)
ホントに珍しく次元が我を通す回なのだ。それをちゃんと聞いてあげるルパンもイイ。
国防軍の戦車隊を、別の道から追い抜くルパン操縦の戦車、相当な重量だろうに、時折ぴょんと跳ねていかにもルパンチック。

ギャランコの最後の作戦を実行するため、次元は山の上の湖を目指す。
湖の周囲にありったけの弾薬を積み、それを爆発させることで、湖の周辺地を破壊。器が壊れたような状態になった湖の水は、勢い良く下方へと流れ込んでいく。
ゲリラの集結地を目指して接近しつつあった国防軍は、すべてその激流に飲まれ、壊滅するのだった。

ギャランコの考えた起死回生の作戦は、図に当たった。彼は最期まで、奇跡を起こす英雄でありえたのだった。
次元は、それを強く望んだ。湖の底から伝説の財宝が姿を現したのに、ルパンに見なかったことにしてくれと頼んだのも、ギャランコのためを思ってのことだろう。
この財宝があれば、ゲリラ軍は巻き返しが図れる。国防軍が大ダメージを受けた今なら、この財源があればそれが出来る。
ギャランコが、人生最後に指揮した戦争を勝利で飾ってやりたいと、次元はそう願ったのだ。

相棒の気持ちを察し、ルパンはあっさりと財宝を諦める。お宝が欲しくてたまらない不二子を連れて、その場を去っていく。どれだけ抗議されても、ルパンは不二子にも諦めさせるはずだ。次元のために。
特にあれこれ聞き返すこともなく、文句を言うわけでもなく。サラリと次元の気持ちを受け入れるルパンの粋なこと(惚)!!
次元としては、ただそっと相棒に「すまねえ」と呟くしかなかった。

ギャランコの墓の前に佇み、やがて去っていく次元。
ギャランコ隊長はいつまでも、兵士たちの間で、そして次元の胸の中でも、戦場の英雄であり続けることだろう。


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